大日本居合道連盟

大日本居合道連盟 (だいにほんいあいどうれんめい)

大日本居合道連盟は、昭和50年（1975年）に設立された、居合道の専門団体です。「大居連」または「大日居」と略称されることもあります。

概要

支部道場

日本国内の各地域に加え、オーストラリア、アメリカ、ポーランドなど海外にも支部道場を展開しています。連盟に所属する流派は、無双直伝英信流と北辰神櫻流です。

行事

1月：日枝神社神殿にて稽古始之儀（奉納演武）
5月：居合道全国大会（京都大会）を石清水八幡宮で開催

その他、東京大会（10月）をはじめ、年間を通して各地で地区大会や講習会が開催されます。

演武

演武は、大日本居合道刀法（指定業）と各流派の業（自由選択）で構成され、個人戦・団体戦ともに3〜5本の業で行われます。

段級位・審査・称号

段級位

段外から始まり、初段、二段、三段、四段、五段、六段、七段、八段、九段、十段と続きます。小学生以下は2級から始まります。

審査

初段から五段までは各地区での昇段審査（年1回）、六段以降は京都大会での昇段審査会（年1回）で審査が行われます。審査は実技演武と筆記試験によって行われ、筆記試験の内容は五段以下と六段以上で傾向が大きく異なります。高段者の場合、差料の手入れの状態（錆や刃毀れがないか）、拵えの安全性なども審査時に確認されることがあります。

称号

錬士、教士、範士の称号があり、京都大会と同時開催される称号審査（年1回）によって授与されます。

主な稽古種目

居合種目（英信流系道場）

正座之部：前、右、左、後、八重垣、受流、介錯、附込、月影、追風、抜打
立膝之部：横雲、虎一足、稲妻、浮雲、颪、岩波、鱗返、浪返、瀧落、真向
居業之部：霞、脛囲、戸詰、戸脇、四方切、棚下、両詰、虎走
立業之部：行連、連達、惣捲、惣留、信夫、行違、袖摺返、門入、壁添、受流、暇乞
太刀打之位：出合、拳取、絶妙剣、独妙剣、鍔留、受流、真方

刀法種目

大日本居合道刀法：前切、前後切、幹竹、切上、四方切、切先返、雁金
大日本抜刀法：順刀、追撃刀、斜刀、四方刀、斬突刀、前敵逆刀、多敵刀、後敵逆刀、後敵抜打

大日本居合道刀法

大日本居合道刀法は、河野百錬範士が制定した全日本居合道刀法（五本）に、平井阿字齋範士が昭和63年に二本の業を追加して制定した、大日本居合道連盟の連盟刀法です。各流派から選抜された業ではありますが、より覚えやすく簡略化されており、流派の業そのものではありません。各大会や昇段審査では、この大居連刀法を中心に、各流派の業を加えて行われます。

一本目：前切（英信流）
二本目：前後切（無外流）
三本目：幹竹（関口流）
四本目：切上（神道無念流）
五本目：四方切（水鴎流）
六本目：切先返（伯耆流）
七本目：雁金（英信流）

沿革

昭和50年（1975年）：大日本居合道連盟発足
昭和63年（1988年）：大日本居合道刀法制定（七本）
昭和61年（1986年）：会長に賀陽宗憲が就任
平成4年（1992年）：理事長に実川阿仁齋が就任
平成6年（1994年）：理事長に平井明阿字が就任
平成18年（2006年）：理事長に福嶋阿正齋が就任

歴代会長

初代：賀陽邦寿（旧皇族）
現会長：賀陽宗憲（旧皇族)

発行書籍

「大日本居合道新聞」（年二回）連盟事務局発行
「各大会目録」

参考文献

「居合道入門　無雙直伝英信流之実践」高山阿蓉齋 著
「大日本居合道刀法 教範」清宮阿陽齋 著

関連項目

全日本居合道連盟

外部リンク

大日本居合道連盟公式サイト
片山伯耆流 尚武会
北辰神櫻流 櫻名館

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