大木 (守谷市)

大木（おおき）

大木（おおき）は、茨城県守谷市に属する大字で、かつては北相馬郡大木村として知られています。この地域の郵便番号は302-0107です。

地理

大木は守谷市の北部に位置し、地域の真ん中を鬼怒川が流れています。周囲には薬師台、緑、野田市の木野崎、そして板戸井といった地域が隣接しています。また、県道野田牛久線と県道58号取手豊岡線が地域の東部を通っており、交通アクセスも良好です。さらに、県立守谷高等学校が位置することもこの地域の特徴です。

小字と廃止された小字

大木には50の小字が存在しており、一部の高崎、高崎下、前田、薬師堂は緑一・二丁目に編入されています。これに対し、川中子、胎ノ脇、遠高崎、中ノ台といった小字は消滅し、他の地域に組み入れられています。

河川

鬼怒川は当地域の中央を流れる重要な一級河川です。元々鬼怒川は当地域を流れていなかったとされ、利根川の東遷事業の一環で掘削されています。これにより地域の地形や生活様式にも変化が生じました。

歴史

利根川掘削以前

この地域は古くから守谷郷に属し、全域が下総国相馬郡の一部、すなわち大木村として存在していました。1625年には、鬼怒川の掘削工事で事故が発生した記録があり、以降の調査から1634年頃には掘削が完了したと考えられています。

大木新田の設立

寛永年間の鬼怒川の掘削後には、新たに大木新田が開墾され、入植が進みましたが、洪水のリスクも伴った地域であり、人々は「流作場」と呼びながら自給自足の農業を行っていました。また、流作場の農業が安定するために、領主は年貢を軽減する措置をとっていました。地域には「上の家」、「中の家」、「下の家」と呼ばれる三家が存在し、それぞれ北部、中部、南部に居住していました。

大木村との合併及び近代

1877年に大木新田は大木村と合併し、以降も人々は農業に励み続けました。戦後の1946年には満州からの引揚者を中心に開拓が進められ、農業形態が一新されました。しかし、水害のリスクが高まる中で、住民は利根川の対岸への移転が進められ、2007年には無人地帯となりました。なお、現在でも広大な田園地帯が広がり、農業は続いています。

大木の地名の由来

「大木」という名は、地域内にある大円寺の大椋の樹に由来しているとされています。

沿革

1625年には西部の開墾が行われ、1634年頃に鬼怒川の掘削が完了しました。以来、1877年の合併や、1889年の他の村との合併など多くの歴史的な変遷があり、1955年には守谷町に編入されました。1983年には県立守谷高等学校が開校し、地域の発展が促進されました。1993年には工業団地としての開発も行われ、2002年の市制施行を経て、守谷市の現在に至ります。

交通と地域の施設

守谷市コミュニティバス「モコバス」は、地域内を巡回し便利な交通手段となっています。さらに、茨城県立守谷高等学校や大円寺といった施設が地域の重要な拠点となっています。

その他

1861年には「大木村の酉年騒動」が発生するなど、地域の歴史にはさまざまな出来事が存在します。この騒動は洪水による農村の壊滅的な状態が背景にあり、地域の人々の生活を左右する重要な歴史的事象となっています。現在もその歴史は地域住民に語り継がれています。

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