板戸井

板戸井（いたとい）

茨城県守谷市に位置する板戸井は、その歴史と地理的特徴において興味深い地域です。

地理

守谷市の北部に位置し、地域の中心を鬼怒川が流れています。この鬼怒川を境に、東側を「東板戸井」、西側を「西板戸井」と呼ぶのが一般的です。県道野田牛久線が地域内を通り、新守谷駅前通りが終点を迎えます。地域内には北守谷公民館があり、住民の交流拠点となっています。周辺地域との境界は、東は松前台、西は常総市菅生町と野田市木野崎、南は大木・薬師台、北は常総市内守谷町となっています。

河川

地域の中央を流れる鬼怒川は、かつては当地を通っていませんでした。利根川東遷事業の一環として掘削されたことで現在の流路となりました。この掘削により、下流に位置するにもかかわらず、台地の間を貫く珍しい地形となっています。

歴史

板戸井は古くは守谷郷に属し、下総国相馬郡板戸井村として存在していました。鬼怒川の掘削は1625年以前に開始され、1634年頃に完成したと考えられています。江戸時代には、一色氏や牧野氏の知行所となり、1706年の記録によると、民家108軒、人口555人の村でした。幕末には田安領と幕府領に分かれ、その後、下総野鎮撫府や葛飾県、印旛県などの管轄を経て、1875年に茨城県に移管されました。1889年には近隣の村と合併し、大井沢村の大字となりました。その後、守谷町との合併を経て、2002年の守谷市市制施行に伴い、現在に至ります。

地名の由来

地名の由来は、平将門が東国で兵を挙げた際に、相馬地方に掘ったとされる七つの井戸の伝説にちなんでいます。「板戸井」の「井」は井戸を意味すると伝えられています。

沿革

1634年頃：鬼怒川の掘削が完成。
1868年：下総野鎮撫府、下総知事県の管轄となる。
1869年：葛飾県相馬郡板戸井村となる。
1871年：印旛県相馬郡赤法花村となる。
1873年：千葉県に属する。
1875年：茨城県に移管される。
1878年：北相馬郡板戸井村となる。
1889年：大井沢村大字板戸井となる。
1955年：守谷町大字板戸井となる。
1976年：常総ニュータウン北守谷の開発開始。
1985年：一部が松前台、薬師台として分離。
2002年：守谷市板戸井となる。

世帯数と人口

2017年8月1日時点の世帯数と人口に関する具体的な情報は、提供された資料には記載されていません。

交通

地域内には、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスと関東鉄道常総線の守谷駅と新守谷駅を結ぶ路線バスや、守谷市コミュニティバス「モコバス」が運行しています。バス停留所としては、「守谷高校入口」や「北守谷公民館」などがあります。かつて存在したバス停留所も、モコバスの停留所としてその名を残しています。

小・中学校の学区

市立小・中学校の学区に関する詳細は、提供された資料には記載されていません。

施設

滝下橋
北守谷公民館
守谷中央図書館北守谷公民館図書室
障害者福祉センター
もりや学びの里（アーカススタジオ）
清滝寺
清滝神社

史跡

井戸跡：地名の由来となった井戸の跡で、滝下橋の東側に位置します。
小屋場の家：鬼怒川掘割工事の際に作業小屋があった場所。

祭事・催事

お滝さまの祭礼：清滝神社で行われる祭礼。
板戸井の村芝居：お滝さまの祭礼で行われていた村芝居で、忠臣蔵を題材としていました。

参考文献

守谷町史（守谷町史編さん委員会 編）
北相馬郡志（北相馬郡志刊行會）
角川日本地名大辞典 9 茨城県（角川書店）

脚注

提供された資料には脚注は記載されていません。

関連項目

守谷市
守谷市役所

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