大横田勉

大横田 勉の生涯と功績

大横田勉（おおよこた つとむ）は、1913年4月20日に広島県で誕生し、1994年10月9日に亡くなった日本の水泳選手です。彼は1932年のロサンゼルスオリンピックにおいて、400メートル自由形で銅メダルを獲得したことで知られています。また、明治大学を卒業した彼は、その水泳選手としての肩書きだけでなく、後の自衛隊員としての経歴でも注目を集めました。

学生時代の活躍

大横田は旧制修道中等学校（現：修道中学校・高等学校）に在学中、スイミングチームの主将としてその名を馳せました。彼は同校での訓練を経て、明治大学に進学。その在学中（1932年）には200メートル自由形で2分14秒6、400メートル自由形で4分50秒4という日本新記録を樹立しました。これらの記録は、彼の水泳に対する情熱と努力の賜物といえるでしょう。

1932年には、日本水泳チームの一員としてロサンゼルスオリンピックに出場します。当時、彼は胃腸炎を患っていましたが、それにもかかわらず400メートル自由形に挑戦し、見事に銅メダルを獲得しました。このメダルは、彼のキャリアにおける重要な転機となりました。同じ修道中学校出身の河石達吾や河津憲太郎と共にメダルを獲得したことは、彼らの強い絆を示すエピソードとして今も語り継がれています。

軍人としての道

オリンピック後、大横田は明治大学を卒業し、一般企業に就職しましたが、その後陸軍に入隊し、砲兵大尉として終戦を迎えました。その後、1950年に警察予備隊に入隊し、様々な役職を歴任しました。彼は第3特科連隊の大隊長や副連隊長、防衛大学校教官、岡山地方連絡部長などを務め、また中部方面厚生課長など、多岐にわたる業務に従事しました。

特に1964年の東京オリンピックでは、オリンピック支援集団の競技支援部長として運営に携わり、自身のスポーツへの関わりを続けました。この経験は彼にとっても貴重なものであり、日本のスポーツの発展にも寄与しました。

自衛隊退官後の活動

1966年に1等陸佐として自衛隊を退官した後、大横田は「会賓」として日本水泳連盟に参加しました。その後の1985年には、「防衛」の功績により勲四等瑞宝章を授与されました。これにより、彼の職業人生における努力が認められ、名誉ある表彰を受けることとなりました。

大横田は1994年に81歳でこの世を去るまで、多くの人々にその存在感を示し続けました。彼の泳ぐ姿や教えは、次世代の水泳選手たちにも受け継がれています。彼の生涯は、単なる競技者としての道のみならず、国や社会への貢献があったことを示しています。これからの未来においても、彼の功績と精神は私たちにとっての宝物です。

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