大汝牟遅神社

大汝牟遅神社（おおなむちじんじゃ）は、鹿児島県日置市吹上町中原に位置する神社です。この神社は、古くからこの地に鎮座しており、地域の人々から深く信仰されています。

祭神

主祭神として大己貴神（おおなむちのかみ）を祀っており、その他に仲哀天皇（ちゅうあいてんのう）、神功皇后（じんぐうこうごう）、応神天皇（おうじんてんのう）、仁徳天皇（にんとくてんのう）、玉依姫命（たまよりひめのみこと）など、多くの神々が祀られています。これらの神々は、それぞれ日本の歴史において重要な役割を果たしており、この神社が多様な信仰の対象となっていることを示しています。

歴史

神社の創建については、明確な記録が残っていないため、詳しい発祥は不明です。しかし、伝承によると、往古に邇邇芸尊（ににぎのみこと）がこの地を訪れた際、大和の三輪神（大汝牟遅神）と玉依姫命を勧請したとされています。その後、文治2年（1186年）には、島津忠久が鶴岡八幡宮から八幡神を勧請したと伝えられています。室町時代には、地元を支配していた島津氏の分家の一つである伊作家から篤く尊崇されていました。

境内

神社の参道は、樹齢を重ねた楠の巨木が群生しており、「千本楠」と呼ばれています。この美しい参道は、参拝者を幽玄な世界へと誘います。また、神社が鎮座する中原には、邇邇芸尊が国見をしたとされる「国見石」があり、古代からの歴史を感じることができます。

祭祀

大汝牟遅神社では、毎年11月23日に流鏑馬神事（やぶさめしんじ）が斎行されます。この神事は、天文7年（1538年）に島津忠良（しまづただよし）の祈願成就を記念して奉納されるようになったと伝えられています。かつては、地元の宮下家と宮内家が隔年で奉仕していましたが、近年は後継者不足のため、保存会によって奉納されています。この流鏑馬神事は、昭和56年（1981年）3月27日に鹿児島県の無形民俗文化財に指定されており、地域の伝統文化を今に伝える重要な行事となっています。

宝物

神社には、文安元年（1444年）銘入りの島津氏奉納棟札が宝物として保存されています。この棟札は、神社の歴史を物語る貴重な資料となっています。

外部リンク

より詳しい情報や写真については、以下のリンクをご覧ください。

「大汝牟遅神社と千本楠」を紹介します 鹿児島県

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