大河原宗平

大河原宗平：警察内部告発者、その経歴と活動

大河原宗平（1953年生まれ）は、日本の警察ジャーナリスト、政治活動家、そして内部告発者として知られています。元群馬県警の警部補であり、元鹿児島県阿久根市の職員でもありました。彼は特に、群馬県警の裏金問題を告発したことで広く知られています。

経歴

大河原宗平は群馬県群馬郡倉田村（現在の高崎市倉渕村）で生まれ、群馬県立榛名高等学校を卒業後、群馬県巡査となります。20代の終わりに警部補に昇任し、同期の中でもトップクラスのスピード昇進だったと言われています。

警察学校の教官などを経て本部勤務が長かったものの、1996年に領収書の作成依頼に不審を抱き抗議したことから、高崎警察署吉井町交番へ異動となります。

2003年には裏金問題を匿名で告発するため、テレビ朝日の『ザ・スクープ』の取材を受けました。2004年には偽造ナンバープレートの捜査に関連して公務執行妨害などの疑いで逮捕され、懲戒免職処分を受けます。この処分を不服として前橋地方裁判所に提訴しましたが、2010年11月5日に請求は棄却されました。

生活保護を受給していた時期もありましたが、他人名義の自動車を使用していたことが理由で打ち切られています。その後、2010年11月22日には阿久根市長の竹原信一によって市総務課長に就任しました。

しかし、2011年1月18日には、新しく阿久根市長に就任した西平良将によって市民環境課参事に異動させられました。その後、高崎市議会議員選挙に無所属で立候補するも、2度落選しています。

告発者としての活動

大河原は、2004年9月に市民オンブズマン群馬による県警への捜査費返還請求に協力しました。また、民主党のヒアリングにも参加しています。2010年2月13日には、黒木昭雄、仙波敏郎、清水勉らと共に、『警察官は本当に正義の味方か？』と題されたシンポジウムに参加し、警察の問題点について議論しました。

阿久根市職員として

阿久根市では総務課長、市民環境課参事、教育委員会参事（学校給食センター給食費収納対策担当）を歴任しました。

総務課長への就任経緯は、仙波敏郎の連載で詳しく語られています。竹原市政批判のマスコミ関係者にも声がかかる中で、裁判係争中であった大河原がその職を引き受けたとのことです。

阿久根市職員時代には、選挙管理事務局長として、開票従事者の食事に公費を充てることを止めさせたり、市民からのネームプレートに関する要求に対応したことがありました。また、阿久根市教育委員会参事としては、学校給食センター所長の行動や西平良将市長の市政運営についてブログで批判を繰り返しました。

2014年3月末に阿久根市役所を定年退職しています。

大河原宗平は、警察内部の不正を告発し、その後の人生で様々な困難に直面しながらも、自身の信念に基づいて活動を続けた人物と言えるでしょう。

参考文献

* でっち上げ―群馬県警裏金告発者の記録　つむぎ書房/日輪出版 2021年8月10日

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