大河原駅 (宮城県)

大河原駅

概要

宮城県柴田郡大河原町大谷字町向に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）東北本線の駅です。駅番号は設定されていません。仙南地域における主要な駅の一つとして、地域住民の通勤・通学や生活を支えています。

歴史

大河原駅は、東北本線が延伸されてきた時代の1887年（明治20年）12月15日に開業しました。鉄道開業から間もない1890年（明治23年）9月8日には、前日の大雨が原因で白石駅との間で線路が被害を受け、約1ヶ月半にわたって運転が停止されましたが、同年10月20日には無事復旧しています。

戦後の貨物輸送や手荷物輸送の減少に伴い、1984年（昭和59年）1月15日には貨物の取り扱いが終了し、同年2月1日には手荷物の取り扱いも廃止されました。旅客サービス向上のため、国鉄時代の終わり頃となる1986年（昭和61年）12月23日には「みどりの窓口」が開設されています。また、駅の東西を結ぶ改札外の自由通路が1987年（昭和62年）2月28日に完成し、利便性が向上しました。1987年（昭和62年）4月1日には国鉄の分割民営化が実施され、当駅はJR東日本の所属となりました。

21世紀に入り、駅設備の近代化が進みました。2003年（平成15年）3月20日には自動改札機が導入され、同年10月26日からはICカード「Suica」による乗降サービスが開始されました。

駅運営体制については、2014年（平成26年）10月1日付で業務委託駅となり、現在はJR東日本東北総合サービスが駅業務を受託しています。委託化以前は駅長が配置される単独管理駅でしたが、現在は岩沼駅の管理下にあります。時代の流れに合わせて、駅窓口の形態も変化し、長らく利用されてきたみどりの窓口は2023年（令和5年）3月31日をもって営業を終了しました。また、チケット購入の利便性を高めるため、2024年（令和6年）10月1日より「えきねっとQチケ」サービスにも対応しています。

駅構造

大河原駅は、線路が地上に敷かれた地上駅です。ホームの配置は、駅舎側の単式ホームが1面と、その向かいに位置する島式ホームが1面の、合計2面3線構造となっています。各ホームは跨線橋で連絡されており、駅の東側と西側の両方からアクセス可能です。

駅業務はJR東日本東北総合サービスによる業務委託形態が取られており、駅設備としてはSuica対応の自動券売機や、SuicaおよびえきねっとQチケに対応した自動改札機が設置されています。

ホームの案内として、1番線が東北本線上り（白石・福島方面）、2番線が当駅始発列車、3番線が東北本線下り（岩沼・仙台方面）となっています。特に2番線は、朝晩を中心に設定されている当駅を起終点とする列車のために使われています。

利用状況

近年における大河原駅の利用状況を見ると、JR東日本が発表した2023年度（令和5年度）の1日平均乗車人員は3,055人でした。2000年度（平成12年度）以降の乗車人員の推移も公表されており、地域の主要駅として、通勤・通学客を中心に一定数の利用者を維持しています。

駅周辺

大河原駅周辺は、主に閑静な住宅街が広がっています。仙台都市圏のベッドタウンとして宅地開発が進み、近年は人口が増加傾向にあります。生活関連の施設も点在しており、地域住民にとって暮らしやすい環境が整備されています。

バス路線

駅前には「大河原駅」と称されるバス停留所があり、複数のバス事業者の路線が発着しています。運行しているのは、ミヤコーバスと宮城交通です。ミヤコーバスの路線としては、川崎方面や蔵王町方面へ向かう便があります。宮城交通も、阿武隈高原や丸森町方面への路線を運行しており、駅を起点とした広範な地域への公共交通ネットワークを担っています。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
仙南温泉軌道: かつて当駅で接続していた鉄道路線です。
* 大河原駅 (京都府): 同名の駅ですが、読み方は「おおかわら」であり当駅とは異なります。

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