大沼 (小山市)

大沼（おおぬま）

大沼は、栃木県小山市羽川に位置する美しい農業用ため池です。その貯水量は11万立方メートルに達し、地域の農業を支える重要な水源となっています。2010年には農林水産省の「ため池百選」に、2011年には栃木県の「とちぎのふるさと田園風景百選」に選定されており、その景観の美しさと地域における重要性が高く評価されています。

歴史

大沼の堰堤がいつ頃に構築されたかは明確には分かっていませんが、その形状から「イモガラ溜」と呼ばれ、周辺に点在する大小の溜池とともに農業用水として利用されてきました。大正8年（1919年）には耕地整理に伴い、灌漑施設の整備とため池の再整備が起工されました。その後も幾多の改修工事を経て、平成6年（1994年）からは県営水環境整備事業により、周辺環境の整備とため池の施設整備が進められ、平成14年（2002年）3月に完成しました。令和6年（2024年）3月13日には、地域活性化を目的とした駐車場拡張工事が竣工し、更なる利便性の向上が図られています。

自然と保全活動

大沼の湖畔には、美しいハナショウブや思川桜の散策路が整備されており、四季折々の自然を楽しむことができます。特に冬季には、多くのハクチョウが飛来し、カモやサギなどの水鳥も生息しており、バードウォッチングの名所としても知られています。羽川大沼地区地域用水対策協議会が中心となり、ため池の保全活動が積極的に行われており、地域の自然環境を守るための取り組みが進められています。

アクセス

大沼へのアクセスは以下の通りです。

道路: 国道4号線を利用。
駐車場: 124台（うち身障者用3台）を完備。
路線バス: JR宇都宮線小山駅または小金井駅より小山市コミュニティバス｢おーバス｣ 羽川線を利用、「桑農協前」バス停下車、徒歩5分。

脚注

ため池百選 - 農林水産省
羽川大沼地区地域用水対策協議会
小山市

関連項目

小山市
ため池百選

大沼は、農業用水としての役割だけでなく、豊かな自然と美しい景観を持つ地域住民の憩いの場として、これからも大切にされていくことでしょう。

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