大濱徹也

大濱 徹也について

大濱徹也（おおはま てつや、1937年12月8日 - 2019年2月9日）は、日本の歴史学界において特に近現代史と宗教史の領域で業績を残した著名な歴史学者です。筑波大学の名誉教授として、その学び舎を賛美され、また様々な大学で教鞭を執るなど広く知られています。

生い立ちと教育

彼は1937年、山口県大島郡久賀町に生まれ、東京教育大学文学部で学びました。1961年に卒業し、その後同大学院文学研究科日本史学専攻に進み、1964年に修士課程を修了しました。彼の学問の基盤はここから始まります。

教職とキャリアの初期

大濱氏は1967年に女子学院高等学校の教諭として教育の道に立ち、1972年には中京大学法学部の助教授に就任しました。彼の学術的な裏付けとして、1977年には東京教育大学において自身の学位論文『明治前期におけるキリスト教会の構造と存在形態』を提出し、文学博士号を取得しました。その年に法学部教授に昇格しました。

筑波大学とその後の活動

1978年、大濱氏は筑波大学歴史人類学系の助教授として転職し、1986年には教授に昇格しました。彼は2001年に筑波大学を停年退官し名誉教授となります。その後、北海学園大学人文学部教授も務め、2003年からは大学院文学研究科の教授兼長をつとめました。2008年に北海学園大学を退職した後は、国立公文書館の理事としても活躍しました。

役職と委員活動

大濱氏は、筑波大学評議員や歴史・人類学系長をはじめ、さまざまな組織での役職を歴任しました。また、放送大学の客員教授や、国立公文書館の特別参与としても幅広く活動し続けました。2011年からは淑徳大学での客員教授職に就いています。

研究内容と業績

彼の研究は日本史の近現代、特に宗教史に焦点を当てており、関連する多くの著作で知られています。具体的には、日本の歴史教育の新地平を編纂したり、近代日本の生活や社会に関する書籍を共同著作したりと、多方面にわたる業績があります。

主な著作

大濱氏は多くの著書および共編著を発表しており、その中には『近代民衆の記録 8 兵士』や『帝国陸海軍事典』、また『近代日本の虚像と実像』などが含まれます。特に、『20世紀の歴史家たち（日本編）』では他の著名な歴史家たちと共編し、歴史学界への貢献が評価されています。また、記念論文集『ある歴史学との出会い : 大濱徹也先生喜寿記念誌』も編集しました。

教え子たち

大濱氏の教育の影響は彼の弟子たちにも広がり、北海学園大学の教授や台湾師範大学の准教授、さらにはベトナムの大学でも彼の指導を受けた学生が教鞭をとっています。多くの学生が彼の教えを継承し、学問の世界で活躍しています。

彼の晩年は、国立公文書館のフェローとしても貢献を続けるなど、学問だけでなく実務面でもその影響を及ぼしました。大濱徹也の存在は、日本の歴史学界において重要な位置を占めています。

もう一度検索