大石ヨシエ

大石ヨシエ（おおいし よしえ、1897年2月12日 - 1971年6月7日）は、日本の政治家であり、衆議院議員として5期にわたり活躍しました。彼女は、明治30年に京都府で生まれ、波乱に満ちた時代を生き抜き、日本の政治史にその名を刻みました。

生い立ちと社会運動

大石ヨシエは、1915年（大正4年）に私立信愛高等女学校（現在の大阪信愛学院高等学校）を卒業しました。卒業後、故郷である舞鶴市に戻り、女性の参政権獲得を目指す婦人運動に積極的に参加しました。この頃から、彼女は社会の変革を求める強い意志を持ち、政治の世界へと足を踏み入れていくことになります。

政界への進出

大石は、国民同志会に所属し、1931年（昭和6年）には2年間アメリカに渡りました。帰国後、満洲国で新聞社の顧問などを務めましたが、間もなく日本に戻りました。第二次世界大戦後の1946年（昭和21年）、第22回衆議院議員総選挙に京都府選挙区から無所属で立候補し、見事当選を果たしました。この当選は、彼女の政治家としてのキャリアの大きな転換点となりました。

社会党での活動

当選後、大石は日本社会党に入党し、その後、社会革新党を経て右派社会党で活動しました。彼女は、社会の革新を目指し、政治の舞台で精力的に活動しました。しかし、1955年（昭和30年）の第27回衆議院議員総選挙では落選し、議席を失いました。その後、1958年（昭和33年）の第28回衆議院議員総選挙にも旧京都2区から無所属で立候補しましたが、再び落選しました。この落選後、大石は政治の世界から身を引くことになりました。

晩年

政界を引退後、大石は埼玉県深谷市に移り住みました。晩年は愛知県西春日井郡師勝町（現在の北名古屋市）の親類宅に引き取られ、そこで静かに余生を送りました。1971年、愛知県でその生涯を閉じました。彼女の死後、その功績を称え、勲三等宝冠章が追贈され、従四位に叙されました。

大石ヨシエの生涯

大石ヨシエは、女性参政権運動から始まり、衆議院議員として活躍した日本の政治家です。彼女の生涯は、激動の時代を背景に、女性の権利向上と社会変革に尽力したものでした。その足跡は、現代においても多くの人々に影響を与えています。

参考文献

『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
岩尾光代著『新しき明日の来るを信ず－はじめての女性代議士たち』（日本放送出版協会、1999年）ISBN 4140804394

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