大石八治

大石八治は、1908年（明治41年）に静岡県榛原郡吉田町で生まれました。1926年（大正15年）に静岡県立榛原中学校を卒業後、1929年（昭和3年）には横浜高等商業学校を卒業しています。その後の1934年（昭和9年）には、日本共産党への資金提供に関与した疑いで治安維持法違反として逮捕されるという出来事もありました。

政治家としてのキャリアは、1951年（昭和26年）に静岡県議会議員に初当選したことから始まります。県議会議員として4期務め、その間には静岡県議会議長も経験しました。1960年（昭和35年）には、衆議院議員選挙に自由民主党から静岡1区へ立候補しましたが、この時は落選しています。

しかし、1963年（昭和38年）の第30回衆議院議員総選挙で静岡1区から初当選を果たし、国政の舞台へと進出しました。その後、1967年（昭和42年）の第31回、1969年（昭和44年）の第32回衆議院議員総選挙でも再選を果たし、衆議院議員として3期を務めました。1970年（昭和45年）には、第3次佐藤内閣において自治政務次官に任命されています。1972年（昭和47年）の第33回衆議院議員総選挙には出馬せず、政界を引退しました。後継者には長男でNHKアナウンサーであった大石千八が選出されました。

自由民主党内では、政調地方行政部会長や同和対策特別委員会副委員長、静岡県連会長などの要職を歴任しました。また、民間においても日本茶業中央会会長、日本種豚登録協会副会長、静岡県茶業会議所副会頭、静岡県スキー連盟会長など、幅広い分野で指導的役割を果たしました。

1976年（昭和51年）7月20日、大石八治は68歳でその生涯を閉じました。その死没日をもって、長年の功績を讃えられ、勲二等瑞宝章が追贈され、正四位に叙せられています。

家族としては、長男に衆議院議員で郵政大臣も務めた大石千八がおり、孫には元衆議院議員の大石秀政がいます。

参考文献としては、『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』（衆議院、1990年）が挙げられます。

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