大神山神社

大神山神社について

大神山神社（おおがみやまじんじゃ）は、鳥取県米子市に本社を、大山町に奥宮を構える神社です。古くは伯耆国二宮として、地域の人々に崇敬されてきました。この神社は、大山の自然信仰と深く結びついており、その歴史と文化は、地域の歴史と文化を語る上で欠かせない存在です。

祭神について

大神山神社の祭神は、本社と奥宮で異なります。本社では大穴牟遅神（おおなむちのかみ）を、奥宮では大己貴命（おおなむちのみこと）を祀っています。これら二柱の神は、いずれも大国主神（おおくにぬしのかみ）の別名であり、同一の神格とされています。

歴史

大神山神社の歴史は、大山が修験道の霊場として栄えた平安時代に遡ります。奥宮は、大山に登った修験者が、標高約900メートルの地点に簡易な遥拝所を設けたのが始まりとされています。積雪による祭事への影響から、麓に冬宮が設けられ、冬期はそこで祭事が行われるようになりました。これにより、山腹の奥宮は「夏宮」とも呼ばれるようになりました。

大山は神体山として、大己貴命が鎮まると考えられていましたが、神仏習合が進むにつれて、当社は智明権現（ちみょうごんげん）と称されるようになり、地蔵菩薩を本地仏とするようになりました。最盛期には、三院百八十坊の規模を誇り、三千人もの僧兵を擁するほどでした。

中世には、伯耆大山の智明大権現と因幡・鷲峰山の鷲岸大明神が争ったという伝承も残っています。また、元弘3年（1333年）には、隠岐を脱出した後醍醐天皇が当社で鎌倉幕府打倒の祈願を行ったとされています。

明治時代に入ると、神仏分離令により、大山寺は廃止されましたが後に再興。冬宮を本社とし、山腹の智明権現の仏塔は廃止、地蔵菩薩を撤去して奥宮としました。

文化財

大神山神社には、数々の貴重な文化財が残されています。

重要文化財
大神山神社奥宮 2棟
本殿・幣殿・拝殿（1棟）
末社下山神社本殿・幣殿・拝殿（1棟）
短刀 銘備州長船住兼光（附：金熨斗付合口拵）

登録有形文化財
石の大鳥居

県指定有形文化財
奥宮神門

これらの文化財は、大神山神社の歴史と文化を今に伝える貴重な遺産であり、訪れる人々に深い感動を与えます。

大神山神社は、その歴史、文化、そして美しい自然を通じて、訪れる人々に深い感動を与えてくれる場所です。大山を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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