大禹駅

大禹駅（だいうえき）は、台湾鉄路管理局台東線にかつて存在した駅で、花蓮県玉里鎮に位置していました。1995年に廃止されるまで、三等駅として列車の交換が行われていました。この駅の歴史は、1917年11月1日に「末広駅（末廣）」として開業したことに遡ります。開業当時の地名は、先住民のアミ語で「Sedeng」と呼ばれる針塱でした。

1946年、戦後の地名改称に伴い、所在地が「大禹里」となったことから、「大禹駅」に改称されました。「大禹」という名前は、古代中国の伝説的な治水英雄である禹に由来しています。

駅の構造は、島式ホーム1面を有する地上駅でした。廃止されるまで、列車交換のための設備が整っていました。しかし、1995年3月1日に、大禹駅はその役割を終え、廃止されました。

廃止後も、駅舎は取り壊されることなく、地域住民の手によって美化活動が行われています。これにより、かつての駅の面影が残され、地域の歴史を伝える役割を果たしています。廃止前の利用状況に関する具体的なデータは残されていませんが、地域住民にとって重要な駅であったことは想像に難くありません。

駅周辺には、大禹国小があります。この学校は、地域の子供たちの教育を担っています。

台東線（旧線）における隣の駅は、以下の通りです。

三民駅 - 大禹駅 - 泰昌駅 - 玉里駅

この路線は、現在の台東線とは一部異なり、大禹駅があった当時は旧線が使用されていました。

参考文献
大禹車站（驛站之旅） （正体字中国語）

大禹駅は、台湾の鉄道史における小さな一コマですが、その歴史は地域の人々の生活と深く結びついていました。廃止された今でも、地域住民の努力によって美しく保たれており、訪れる人にその歴史を静かに語りかけています。

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