大道 (那覇市)

沖縄県那覇市 大道（だいどう）

沖縄県那覇市真和志支所管内にある字、大道。郵便番号は902-0066です。国際通り、新都心、首里という那覇の主要3地区のほぼ中心に位置しており、交通の要所となっています。周辺地域は住居表示が実施されていますが、大道は那覇中心市街地としては珍しく、住居表示が未実施の地域です。東は真嘉比、南は安里、西は松川、北は三原とそれぞれ隣接しています。

地理

大道通り（県道29号線）沿いの地域

大道で最もくびれた部分に位置し、西部の中心市街地と隣接しています。首里と那覇中心部を結ぶ重要な交通の要所であり、かつては多くのバス路線が乗り入れる「大道中央病院前」バス停がありました。このバス停は乗り換え客で賑わい、バス停前にあった大道中央病院が地域の名所とも言われていましたが、病院の中核機能は安里1丁目に移転しました。バス停名は「メディカルプラザ大道中央」と改称されましたが、現在も病院を運営する陽心会の施設が多数存在します。

大道通り北側の地域

旧大道中央病院跡の裏手には複数の個人病院が立ち並び、「病院通り」とも呼ばれています。（ただし、ほとんどの住所は字安里です。）北西地域は、戦後の無秩序な都市化により、不規則な住宅地が形成され、下水道が未整備の箇所も残っています。また、北東部には「大道森（ダイドウムイ）」と呼ばれる森林地帯がありましたが、真嘉比地区の土地区画整理事業により、一部が真嘉比遊水池である「大道森公園」として整備されました。

大道通り南側の地域

西端は安里の栄町市場と接しており、スナックが立ち並ぶ一方で、住宅も多く見られます。この地域は、北側とは異なり、碁盤目状に道路が整備されていますが、ほとんどが一方通行となっています。那覇市立大道小学校と真和志中学校がこの地域に所在します。かつては、コミュニティバス「真和志みぐい」が、大道小学校前、栄町、安里駅前にバス停を設置していましたが、利用者が少なかったため、本格運行には至らず、バス停は撤去されました。

歴史

大道は、大正時代に安里から分割された地域です。もともとは安里村の一部でしたが、沖縄県立第一女学校や軽便鉄道安里駅、沖縄県立女子師範学校などの設立により、安里が発展し人口が増加した結果、1920年（大正9年）に大道として分割されました。

太平洋戦争中の沖縄戦では、日本軍が大道森（アメリカ軍呼称：ハーフムーン）にあった古い沖縄式の墓の中に壕を掘り、要塞化しました。那覇を目指すアメリカ軍との間で、激戦地「シュガーローフの戦い」が繰り広げられました。

戦後、西端に栄町市場があったことから、旧真和志村の中心地として栄えました。当時の大道は、現在の大道地区だけでなく、安里川以南の三原地区までを含む広い範囲を占めており、旧真和志市内では最も人口の多い地域でした。しかし、1981年の那覇市の住居表示実施により、安里川以南の地域が三原1～3丁目となり、現在の大道地区は、以前よりも面積が縮小しました。住宅街として発展し、史跡などの名所は少なく、知名度はあまり高くありませんが、現在でも国際通りがある本庁地区と首里の間に位置することから、交通の要衝となっています。

交通

本庁地区と首里の間に位置することから、大道を東西に走る県道29号線が発達し、交通の要衝となっています。しかし、県道以外の市道や住宅地の道路は整備が進んでおらず、慢性的な渋滞が発生しやすい状況です。

那覇バスの1, 3, 5, 6, 9, 13, 15, 17, 25, 46, 97番の各路線が運行しています。

施設

大道通り（県道29号線）沿いの地域

沖縄ホテル：沖縄の老舗ホテル

大道通り北側の地域

専門学校 大育
大育情報ビジネス専門学校
大育高等専修学校：以上3校は学校法人石川学園が運営する、沖縄有数の規模を持つ専門学校です。
クイーンストア大道店
大道森公園：平成20年前後に完成予定。

大道通り南側の地域

那覇市立大道小学校
那覇市立真和志中学校

脚注

参考文献

新垣清輝 『真和志市誌』 真和志市役所 1956年2月

外部リンク

那覇市

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