真和志

真和志（まわし）

真和志は、沖縄県那覇市の中央部に位置する地区です。かつては独立した市「真和志市」でしたが、1957年に那覇市と合併しました。現在では、その名残として小学校、中学校、高等学校、那覇市役所の支所名などに「真和志」の名が残っています。しかし、町名としては存在せず、那覇市首里に「首里真和志町」があるのみです。

位置

真和志地区は、那覇市の首里地区より西に位置し、北西部は安謝、天久、銘苅、現在のおもろまち、安里を西の境界とし、南西部の境界は国道330号線とほぼ一致しています。南端は国場川が流れ、北端は浦添市と接しています。行政上は、真和志支所の管轄地域として認識されています。

特色

戦後の急速な宅地化により、都市のスプロール現象が発生し、道路や下水道の未整備地域も残っています。一方で、那覇市立病院、那覇警察署、那覇市民会館、那覇市民体育館など、那覇市の主要な公共施設が集中しています。国際通りには、那覇市安里1丁目・2丁目の一部が含まれており、再開発計画も進められています。また、周辺には予備校が多く集まっています。

地区の中央部を東西に横断する沖縄県道29号那覇北中城線（大道通り〜坂下通り）は、那覇の中心部と首里、中頭、島尻地区を結ぶ重要な交通路であり、交通渋滞が頻発しています。現在、那覇市役所真和志支所の管轄下にあり、那覇市内で最も人口が密集している地域の一つです。

歴史

かつては真和志間切であり、1908年4月1日に島嶼町村制により島尻郡真和志村となりました。その後、1953年10月1日に市制を施行し、真和志市となりましたが、1957年12月17日に那覇市に編入合併されました。

住居表示への移行

那覇市内では土地区画整理に伴い、住居表示への移行が進められており、同一地名でも住居表示と地番表示が混在する地域があります。

住居表示実施地区（50音順）

あ・か
安里（あさと）: 字安里、安里1〜3丁目
上間（うえま）: 字上間、上間1丁目
国場（こくば）: 字国場
古波蔵（こはぐら）: 古波蔵1〜2丁目※
さ・た
識名（しきな）: 字識名、識名1〜4丁目
大道（だいどう）: 字大道
壺屋（つぼや）: 壺屋2丁目※
な・は
仲井真（なかいま）: 字仲井真
長田（ながた）: 長田1〜2丁目
繁多川（はんたがわ）: 繁多川1〜5丁目
古島（ふるじま）: 字古島、古島1〜2丁目
ま・や
真地（まあじ）: 字真地
松川（まつがわ）: 字松川、松川1〜3丁目
真嘉比（まかび）: 真嘉比1〜3丁目（2〜3丁目の一部を除く）
松島（まつしま）: 松島1〜2丁目（一部を除く）
三原（みはら）: 三原1〜3丁目
寄宮（よりみや）: 字寄宮、寄宮1〜3丁目
与儀（よぎ）: 字与儀、与儀1〜2丁目

補足

※印：古波蔵3・4丁目、壺屋1丁目は本庁管内です。
古島真嘉比土地区画整理事業により、2014年3月に字真嘉比全域と字古島の一部が真嘉比1〜3丁目、松島1丁目の一部に住居表示変更されました。現在の松島1〜2丁目は、区画整理事業後に古島・松川・真嘉比の一部が分離して新設されました。
那覇市に編入合併前の真和志市には、現在本庁管内である安謝、天久、銘苅、現在のおもろまち一帯も含まれていました。

行政

歴代市長については、詳細な情報は割愛します。

教育

大学

沖縄県立看護大学
沖縄大学

かつてあった大学
沖縄女子短期大学（2015年に島尻郡与那原町東浜へ移転）

高等学校

沖縄県内の私立高等学校2校が立地しています（通信制を除く）。

沖縄県立沖縄工業高等学校
沖縄尚学高等学校
沖縄県立真和志高等学校（南風原町との境界線にまたがるが、所在地は那覇市）
興南高等学校

かつてあった高校
沖縄女子短期大学附属高等学校（2008年より休校中、敷地は短大の移転とともに消滅）

中学校

真和志地区は、約9平方kmという狭い区域に那覇市の中学校の約半数が集中しています。中学校同士が比較的近い場所に位置しているのが特徴です。これは、戦後にこの地域への人口流入が多く、1950〜60年代に生徒数増加に対応するため、中学校が新設されてきたためです。

那覇市立真和志中学校
那覇市立石田中学校
那覇市立寄宮中学校
那覇市立古蔵中学校
那覇市立松島中学校
那覇市立松城中学校
那覇市立仲井真中学校
沖縄尚学高等学校附属中学校
興南中学校

小学校

小学校も中学校同様に、300mも離れていない場所に複数存在します。これは1950〜60年代の児童数増加により、小学校が分離したためです。

交通

鉄道

沖縄都市モノレール線
安里駅
おもろまち駅（所在地はおもろまちだが、真嘉比に接している）
古島駅
市立病院前駅

道路

国道329号
那覇東バイパス・南風原バイパス
国道330号（ひめゆり通り・バイパス）
国道507号
津嘉山バイパス
沖縄県道82号那覇糸満線（主要地方道）
沖縄県道29号那覇北中城線（主要地方道）
沖縄県道11号線
沖縄県道39号線（国際通り）
沖縄県道46号線
沖縄県道222号真地久茂地線

路線バス

那覇バス、沖縄バスの市内線を中心に、沖縄本島南部、中部方面への路線が多数運行しています。

主な路線

1番・首里牧志線（那覇バス）
2番・識名開南線（那覇バス）
3番・松川新都心線（那覇バス）
4番・新川おもろまち線（那覇バス）
5番・識名牧志線（那覇バス）
6番・那覇おもろまち線（那覇バス）
7番・首里城下町（久茂地）線（沖縄バス）
8番・首里城下町（おもろまち）線（沖縄バス）
9番・小禄石嶺線（那覇バス）
11番・安岡宇栄原線（那覇バス）
12番・国場線（那覇バス）
13番・石嶺おもろまち線（那覇バス）
14番・牧志開南循環線（那覇バス）
15番・寒川線（那覇バス）
17番・石嶺（開南）線（那覇バス）
18番・首里駅線（沖縄バス）


沖縄本島南部方面（一部那覇空港・浦添方面を含む。ただし国道330号のみ通る路線は除く）

34番・糸満（東風平）線（沖縄バス）
35番・糸満（志多伯）線（沖縄バス）
37番・那覇〜新開線（東陽バス）
38番・志喜屋（与那原）線（東陽バス）
39番・南城線（沖縄バス）
40番・大里線（沖縄バス）
41番・つきしろの街線（沖縄バス）
45番・与根線（那覇バス）
50番・百名（東風平）線（琉球バス交通）
51番・百名（船越）線（琉球バス交通）
54番・前川線（琉球バス交通）
83番・玉泉洞線（琉球バス交通）
100番・津嘉山線（沖縄バス）
200番・糸満おもろまち線（沖縄バス）
235番・志多伯おもろまち線（沖縄バス）
309番・大里結の街線（沖縄バス）
334番・国立劇場おきなわ線（沖縄バス）
338番・斎場御嶽線（東陽バス）
339番・南城結の街線（沖縄バス）

沖縄本島中部・名護市方面（那覇空港方面も含む。ただし国道330号や国際通りのみ通る路線は除く）

25番・那覇普天間線（那覇バス）
30番・泡瀬東線（東陽バス）
97番・琉大（首里）線（那覇バス）
111番・高速バス（琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス・東陽バス4社共同運行）
113番・具志川空港線（琉球バス交通）
117番・高速バス（美ら海直行）（琉球バス交通・沖縄バス・那覇バス3社共同運行）
123番・石川空港線（琉球バス交通）
125番・空港普天間線（那覇バス）
127番・屋慶名（高速）線（沖縄バス）
152番・イオンモール沖縄ライカム（高速）線（琉球バス交通）
191番・城間（一日橋経由）線（東陽バス）
333番・那覇西原（末吉）線（那覇バス）
346番・那覇西原（鳥堀）線（那覇バス）

名所・旧跡・祭事・催事

識名園
国際通り - 安里1・2丁目のみ
崇元寺石門 - ほぼ真和志地区と本庁（旧那覇）地区との境目にある
漫湖

関連項目

沖縄県の廃止市町村一覧
那覇市
首里
小禄
那覇新都心

外部リンク

那覇市公式サイト

もう一度検索