大郷町住民バス

大郷町住民バス（おおさとちょうじゅうみんバス）

大郷町住民バスは、宮城県黒川郡大郷町で運行される地域密着型のコミュニティバスです。このバスは「グリーンネット絆」という愛称で親しまれ、地元住民の交通手段として重要な役割を果たしています。運行形態は、有償の自家用自動車（白ナンバー車）によるもので、2000年に運行が開始されました。その後、管理運営は長い間第三セクターの「おおさと地域振興公社」が担当していましたが、2015年からはアスカ観光バスに委託されています。

運賃とサービス

大郷町内の移動は一回200円、町外への移動は300円で利用可能です。子供や高齢者に対しては半額、未就学児や障害者は無料という観点からも、地域住民に配慮した料金設定がされています。さらに、物産館や田布施で他の路線に乗り換える際、「乗継証」を発行するサービスも提供されており、利便性が高いのが特徴です。また、大郷町役場を訪れる方には、公式な来庁証明書を発行することで、戻り便が無料になる特典もあります。

回数券や定期券も販売されており、地域住民のニーズに応じた交通手段を提供しています。回数券は100円券が11枚綴りで1,000円、150円券は同様に11枚で1,500円です。定期券には、「普通定期券」と「通学定期券」があり、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月のプランから選べます。これにより、通学や仕事のための利便性を向上させています。

運行時間と歴史

土曜、日曜、祝日および年末年始（12/29〜1/3）、お盆（8/14〜16）は運休となりますので、運行スケジュールを考慮して利用を計画することが求められます。歴史を振り返ると、初運行は2000年7月1日で、当時は定期運行の他に第1・3・5土曜日も運行されていました。2014年には土日の試験運行も行われましたが、利用者が少ないことから同年9月に中止されています。2015年からは運営がアスカ観光バスに変更され、2023年には累計利用者数が130万人に達しました。

路線の概要

大郷町住民バスは8つの主要路線を運行しており、ネットワークがしっかりと組まれています。これにより利用者は様々な目的地にアクセスすることが可能です。各路線は時刻表に記載された経路で運行され、物産館や田布施では別の路線にスムーズに乗り換えができるようなダイヤ編成が行われています。

特に、不来内経由松島線、黒川病院線、利府塩釜線などがあり、各地点を効果的に結んでいます。また、時運行には火曜と金曜の特定日に沿ったルートも存在し、多様なニーズに応える姿勢が見受けられます。

車両について

このバスで使用される車両は、日野・レインボーや三菱ふそう・ローザ、その他の形式を含みます。運行開始時には日野・リエッセのみでしたが、その後多様な車両が導入され、現在はLED表示器を備えたリエッセが一般的に使われています。

おおさと地域振興公社

第三セクターの「おおさと地域振興公社」は大郷町が70％の出資を行い、独自に様々な地域活性化の業務を担っています。住民バスの運営のみならず、道の駅の管理や競艇場の運営も行い、地域へのサービス向上に尽力しています。かつては貸切バス事業も運営されていたが、現在は主に地域振興に特化しています。このように、大郷町住民バスは地域の交通を支える重要な存在であり、多くの住民にとって必要不可欠な交通手段となっています。

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