日野・リエッセ

リエッセ（LIÉSSE）について

リエッセ（LIÉSSE）は、日野自動車がかつて製造していたマイクロバス及び小型路線バスで、特に地域密着型の交通手段として数多くのモデルが展開されました。1985年に発売された日野・レインボーシリーズがその先駆けであり、その後このシリーズがリエッセとして進化しました。

起源と歴史

1985年に登場したレインボーRB・レインボーABは、車幅2メートルの小型バスとして広く使われました。レインボーRBは、初のリヤエンジン車として特に注目を集め、後に前扉化改良がなされました。レインボーABは、フロントエンジンとして少人数用の車両が製造され、福祉用途や観光地での採用も見られました。これらの車両は、独自のデザインと先進的な機能を備え、日野自動車の最小クラスのバスとして多くの需要に応えました。

リエッセ（RX系）は1995年に登場し、レインボーRBを全面的にモデルチェンジしたものです。デザイン的には初代セレガと共通のデザインを持つほか、バリアフリーに対応したステップリフト車が導入され、地域の交通BUSとしてもその名を馳せることとなります。

OEMモデル

リエッセは、トヨタ自動車との協力により、OEMモデルとしても展開されました。1996年から2004年まで、トヨタ・コースターとしてコースターRが供給され、またいすゞ自動車にはジャーニーJとしても提供されました。これらは、リエッセと同様に地域交通の一端を担っていました。

ラインナップと特徴

リエッセのラインナップにはさまざまなグレードがあり、特に客席定員やエンジン仕様に応じた多様なオプションが提供されました。リエッセはリアエンジン・リアドライブ構造を採用し、さらに4輪エアサスペンションを全てのグレードに標準装備しています。また、利便性を高めるために小回りの利く設計や車椅子対応のステップリフトなどが実装されています。

環境への配慮

リエッセは、環境問題にも配慮し、CNGバスや水素燃料バスの開発も行われました。特に2009年に開発された水素燃料バスは、公道での走行が許可され、日本初の水素燃料エンジン搭載バスとなりました。これにより、バスの環境性能をさらに高めることができました。

リエッセIIと今後の展望

リエッセIIの登場により、日野自動車はトヨタ自動車からのOEM供給を受け、さらに高性能なモデルをリリースしました。新型リエッセIIは、最新の安全技術や燃費性能を兼ね備えたモデルであり、地域交通におけるニーズに応えるための進化を遂げています。

今後も、地域社会を支える小型バスとしての更なる発展が期待されるリエッセシリーズ。様々なニーズに応じた交通手段として、地域性を大切にした車両として、今後も活躍が期待される車種です。

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