大都会25時

概要

『大都会25時』は、1987年4月22日から9月23日まで、テレビ朝日系列で毎週水曜21:00 - 21:54に全23話が放送された、東映制作の刑事ドラマです。このドラマは、1977年から10年間放送された『特捜最前線』の後を受け、水曜21時台の刑事ドラマ枠の第一弾としてスタートしました。番組は、放送途中で『大都会25時・千草警察事件ファイル』にタイトル変更が行われましたが、映像上の変更はありませんでした。

物語の舞台は、千草警察署の刑事課です。そこには、はみ出し刑事の集まりである安達班と、法と任務に忠実な仙川班という、対照的な2つの班が存在します。各班は捜査方針も異なり、時には競い合いながら、時には協力して事件を解決していきます。当初は、各班の対立構造が描かれていましたが、物語が進むにつれて、合同捜査を行うなど、よりオーソドックスな刑事ドラマの構成へと変化していきました。

本放送ではファインネガ・ビデオシステムによるVTRマスターが使用されましたが、再放送では原版フィルムが使用されました。後番組の『ベイシティ刑事』では、再びフィルム完パケに戻っています。

主な出演者

ドラマに登場する刑事たちは、個性的なキャラクター設定が特徴です。特に、仙川班の捜査員は、係長以外は姓のみで呼ばれます。また、課長役の財津一郎は、放送期間中にミュージカル『アニー』にも出演しており、役作りのため丸坊主姿で登場しました。

安達班（第2係）

係長・安達武郎 警部補（35歳） - 小野寺昭
富田一平 巡査部長（30歳） - 山下真司
亀山宏 巡査部長（30歳） - 大和田獏
片桐小夜子 巡査長（28歳） - 真梨邑ケイ
清水栄三 巡査（26歳） - 塩野谷正幸
本間悟 巡査（20歳） - 湯江健幸

仙川班（第1係）

係長・仙川登 警部補（33歳） - 平田満
渡辺 巡査部長 - 菊地太
山口 巡査長 - きくち英一
輪島 巡査 - 重松収
鶴田 巡査 - 伊藤克信
青田 巡査 - 古藤芳治

その他

千草警察署刑事課長・坂東清五郎 警部（52歳） - 財津一郎
安達純一（安達係長の息子） - 多賀啓史
千草警察署署長 - 久富惟晴

主なスタッフ

このドラマは、数々の著名なクリエイターによって制作されました。

製作 - 関口恭司
プロデューサー - 大井素宏、福湯通夫、東一盛
脚本 - 長野洋、大野武雄、宮下隼一、峯尾基三、杉村升、志村正浩、篠崎好、今井詔二、塙五郎、小森名津
音楽 - 甲斐正人
撮影 - 林兆、藤本茂、工藤矩雄、ほか
照明 - 高橋弘
録音 - 長井幹夫
美術 - 井上明
編集 - 山口一喜
助監督 - 蓑輪雅夫、崎田憲一、岩原直樹、ほか
記録 - 津崎昭子
計測 - 斉藤健
擬斗 - 清水照夫
選曲 - 石川孝
音楽コーディネーター - 川島幸雄
装置 - 東映美術センター
装飾 - [装美社]
美粧 - サン・メイク
効果 - 大泉音映
現像(ファインネガ・ビデオシステム) - 東映化学
衣裳 - 東京衣裳
衣裳協力 - Kamakura Kent、LEYTON HOUSE
進行主任 - 桐山勝
制作デスク - 須田啓一
広報担当 - 小林直紀
制作担当 - 奈良場繁
監督 - 瀬川昌治、鷹森立一、松島稔、宮越澄、小平裕、田中秀夫、北本弘、小西通雄、永野靖忠、蓑輪雅夫
制作 - テレビ朝日、東映

放送日程

各回の次回予告は、主要キャストが持ち回りで内容を解説するというスタイルが採用されました。これは、過去にテレビ朝日系列で放送された刑事ドラマ『私鉄沿線97分署』と同様の形式です。

主題歌

オープニング - 「水の中の逃亡者」SHOW-YA
* エンディング - 「フェルマータ」SHOW-YA

『大都会25時』は、個性的なキャラクター、スピーディーな展開、そして魅力的な主題歌によって、当時の視聴者を魅了しました。このドラマは、水曜21時台の刑事ドラマ枠の先駆けとして、その後の刑事ドラマに大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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