小西通雄
小西通雄は、1930年1月1日に岡山県備前市で生まれた日本の映画監督、演出家です。東映作品を中心に、映画、テレビドラマ、特撮作品など、多岐にわたるジャンルの映像制作に携わりました。
旧制岡山二中在学中に陸軍航空士官学校に合格し、軍事教練で優秀な成績を収めました。しかし、岡山空襲での被災を経験し、終戦を迎えます。その後、1年間の留年と広告代理店勤務を経て、1954年3月に同志社大学文学部社会学科新聞学専攻を卒業。大学の同級生には、後に自身が演出を手掛けるドラマに多数出演する藤木悠がいました。
当初は新聞記者を志望していましたが、黒澤明監督の『酔いどれ天使』に感銘を受けたことがきっかけで映画の世界へ。1954年4月に東映に入社し、東京撮影所製作課助監督としてキャリアをスタートさせます。同期には、後に東映会長となる高岩淡がいました。当初は京都撮影所への配属が決定していましたが、東京撮影所を熱望し、希望が叶ったそうです。
今井正、小澤茂弘、松田定次、渡辺邦男といった巨匠たちの下で助監督として経験を積み、1962年8月に監督に昇進。初監督作品は、高倉健と佐久間良子が主演を務めた『東京丸の内』でした。1968年4月には東映と専属契約を結び、以降はテレビドラマの演出に力を注ぎました。
『キイハンター』から『Gメン'75』まで、TBS系の土曜夜9時に放送された東映製作の集団アクションドラマを数多く演出し、人気を博しました。1980年代からは、『スーパー戦隊シリーズ』や『メタルヒーローシリーズ』などの特撮作品を多く手掛け、1994年の『ブルースワット』を最後に、事実上引退するまで、東映特撮演出陣の主力として活躍しました。特にメタルヒーローシリーズでは、『宇宙刑事シャリバン』から『ブルースワット』まで、ほぼ全ての作品で監督を務めています（『世界忍者戦ジライヤ』を除く）。
1995年4月には倉敷芸術科学大学芸術学部美術学科の教授に就任。2005年には第60回国民体育大会岡山準備委員会式典専門委員会副委員長も務めました。現在は岡山県岡山市に在住し、NHK岡山放送の番組に映画解説者として出演しています。また、倉敷チボリ公園内のチボリセンター美術研究所の所長も務めるなど、地元岡山を中心に講演活動や地域振興活動に積極的に参加しています。
業界では「先生（シェンシェイ）」という愛称で親しまれています。監督時代には「名物監督」として知られ、数々の逸話が東映内で語り継がれているようです。黒沢年雄（当時、黒沢年男）が出演した『大空港』『爆走!ドーベルマン刑事』『ザ・ハングマンシリーズ』は、黒沢からの指名で監督を務めた作品です。コーヒー愛好家で下戸であり、以前はヘビースモーカーでしたが、帰郷前に禁煙したそうです。
脚本家の杉村升とは親交が深く、『星雲仮面マシンマン』では杉村を吉川進に紹介し、杉村が同作の執筆を担当。これを機に、杉村は東映特撮作品の中心的ライターとして、10年以上にわたり活躍しました。
小西監督は、『Gメン'75』の撮影現場で、役者の目線に合わせて、役者と同じ顔をしながら演出をしたそうです。ドアを開ける「ガチャ」という音を自ら入れてしまったこともあるという逸話も残っています。若林豪は、小西監督の演出を「毎日、今日が撮影の山場でございます。よろしくお願いします。」と言いながら、実際には車の走りなどのシーンだったことから、「小西山岳隊」と呼んでいたと回想しています。また、倉田保昭は、「もし小西監督が香港空手シリーズを監督していたら、ヤン・スーは驚いただろう」と述べています。
米 (1957)
あれが港の灯だ (1961)
風来坊探偵シリーズ (1961)
風来坊探偵 赤い谷の惨劇
風来坊探偵 岬を渡る黒い風
海軍 (1963)
多羅尾伴内 七つの顔の男だぜ
ヒマラヤ無宿 心臓破りの野郎ども
映画
東京丸の内
警視庁物語・自供
警視庁物語・行方不明
赤いダイヤ
悪魔のようなすてきな奴
続・おんな番外地
可愛いくて凄い女
盛り場ブルース
㊙女子大生 妊娠中絶
仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ
機動刑事ジバン
特捜ロボジャンパーソン
テレビドラマ
ザ・ガードマン
馬喰一代
刑事さん
ローンウルフ 一匹狼
キイハンター
特命捜査室
アイフル大作戦
バーディー大作戦
ザ・ボディーガード
江戸特捜指令
プレイガールQ
ザ・スーパーガール
刑事くん
Gメン'75
Gメン'82
大空港
鉄道公安官
爆走!ドーベルマン刑事
裸の街
新幹線公安官
ザ・ハングマンシリーズ (松竹芸能・朝日放送)
ザ・ハングマン
ザ・ハングマンII
新ハングマン
ザ・サスペンス / 遠きに目ありて -未亡人殺人事件- (1982年、TBS)
金曜女のドラマスペシャル / 足の裏 (1984年、フジテレビ)
大都会25時
ジャイアントロボ (東映・NET)
5年3組魔法組 (東映・NET→テレビ朝日)
宇宙鉄人キョーダイン (1976年、東映・毎日放送)
スーパー戦隊シリーズ (東映・テレビ朝日)
秘密戦隊ゴレンジャー (1975年‐77年)
大戦隊ゴーグルファイブ (1982年‐83年)
メタルヒーローシリーズ (東映・テレビ朝日)
宇宙刑事シャリバン (1983年‐84年)
宇宙刑事シャイダー (1984年‐85年)
巨獣特捜ジャスピオン (1985年‐86年)
時空戦士スピルバン (1986年‐87年)
超人機メタルダー (1987年‐88年)
機動刑事ジバン (1989年‐90年)
特警ウインスペクター (1990年‐91年)
特救指令ソルブレイン (1991年‐92年)
特捜エクシードラフト (1992年‐93年)
特捜ロボジャンパーソン (1993年‐94年)
ブルースワット (1994年‐95年)
快傑ズバット (1977年、東映・東京12チャンネル)
仮面ライダースーパー1 (1980年－1981年、東映・毎日放送)
星雲仮面マシンマン (1984年、東映・日本テレビ)
スケバン刑事 (1985年、東映・フジテレビ)
もりもりぼっくん (1986年、東映・フジテレビ)
仮面ライダーBLACK (1987年‐88年、東映・毎日放送)
じゃあまん探偵団 魔隣組 (1988年、東映・フジテレビ)
生い立ちとキャリア
旧制岡山二中在学中に陸軍航空士官学校に合格し、軍事教練で優秀な成績を収めました。しかし、岡山空襲での被災を経験し、終戦を迎えます。その後、1年間の留年と広告代理店勤務を経て、1954年3月に同志社大学文学部社会学科新聞学専攻を卒業。大学の同級生には、後に自身が演出を手掛けるドラマに多数出演する藤木悠がいました。
当初は新聞記者を志望していましたが、黒澤明監督の『酔いどれ天使』に感銘を受けたことがきっかけで映画の世界へ。1954年4月に東映に入社し、東京撮影所製作課助監督としてキャリアをスタートさせます。同期には、後に東映会長となる高岩淡がいました。当初は京都撮影所への配属が決定していましたが、東京撮影所を熱望し、希望が叶ったそうです。
今井正、小澤茂弘、松田定次、渡辺邦男といった巨匠たちの下で助監督として経験を積み、1962年8月に監督に昇進。初監督作品は、高倉健と佐久間良子が主演を務めた『東京丸の内』でした。1968年4月には東映と専属契約を結び、以降はテレビドラマの演出に力を注ぎました。
テレビドラマ、特撮作品での活躍
『キイハンター』から『Gメン'75』まで、TBS系の土曜夜9時に放送された東映製作の集団アクションドラマを数多く演出し、人気を博しました。1980年代からは、『スーパー戦隊シリーズ』や『メタルヒーローシリーズ』などの特撮作品を多く手掛け、1994年の『ブルースワット』を最後に、事実上引退するまで、東映特撮演出陣の主力として活躍しました。特にメタルヒーローシリーズでは、『宇宙刑事シャリバン』から『ブルースワット』まで、ほぼ全ての作品で監督を務めています（『世界忍者戦ジライヤ』を除く）。
引退後の活動
1995年4月には倉敷芸術科学大学芸術学部美術学科の教授に就任。2005年には第60回国民体育大会岡山準備委員会式典専門委員会副委員長も務めました。現在は岡山県岡山市に在住し、NHK岡山放送の番組に映画解説者として出演しています。また、倉敷チボリ公園内のチボリセンター美術研究所の所長も務めるなど、地元岡山を中心に講演活動や地域振興活動に積極的に参加しています。
人物像
業界では「先生（シェンシェイ）」という愛称で親しまれています。監督時代には「名物監督」として知られ、数々の逸話が東映内で語り継がれているようです。黒沢年雄（当時、黒沢年男）が出演した『大空港』『爆走!ドーベルマン刑事』『ザ・ハングマンシリーズ』は、黒沢からの指名で監督を務めた作品です。コーヒー愛好家で下戸であり、以前はヘビースモーカーでしたが、帰郷前に禁煙したそうです。
脚本家の杉村升とは親交が深く、『星雲仮面マシンマン』では杉村を吉川進に紹介し、杉村が同作の執筆を担当。これを機に、杉村は東映特撮作品の中心的ライターとして、10年以上にわたり活躍しました。
『Gメン'75』での演出
小西監督は、『Gメン'75』の撮影現場で、役者の目線に合わせて、役者と同じ顔をしながら演出をしたそうです。ドアを開ける「ガチャ」という音を自ら入れてしまったこともあるという逸話も残っています。若林豪は、小西監督の演出を「毎日、今日が撮影の山場でございます。よろしくお願いします。」と言いながら、実際には車の走りなどのシーンだったことから、「小西山岳隊」と呼んでいたと回想しています。また、倉田保昭は、「もし小西監督が香港空手シリーズを監督していたら、ヤン・スーは驚いただろう」と述べています。
主な担当作品
助監督作品
米 (1957)
あれが港の灯だ (1961)
風来坊探偵シリーズ (1961)
風来坊探偵 赤い谷の惨劇
風来坊探偵 岬を渡る黒い風
海軍 (1963)
多羅尾伴内 七つの顔の男だぜ
ヒマラヤ無宿 心臓破りの野郎ども
監督作品
映画
東京丸の内
警視庁物語・自供
警視庁物語・行方不明
赤いダイヤ
悪魔のようなすてきな奴
続・おんな番外地
可愛いくて凄い女
盛り場ブルース
㊙女子大生 妊娠中絶
仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ
機動刑事ジバン
特捜ロボジャンパーソン
テレビドラマ
ザ・ガードマン
馬喰一代
刑事さん
ローンウルフ 一匹狼
キイハンター
特命捜査室
アイフル大作戦
バーディー大作戦
ザ・ボディーガード
江戸特捜指令
プレイガールQ
ザ・スーパーガール
刑事くん
Gメン'75
Gメン'82
大空港
鉄道公安官
爆走!ドーベルマン刑事
裸の街
新幹線公安官
ザ・ハングマンシリーズ (松竹芸能・朝日放送)
ザ・ハングマン
ザ・ハングマンII
新ハングマン
ザ・サスペンス / 遠きに目ありて -未亡人殺人事件- (1982年、TBS)
金曜女のドラマスペシャル / 足の裏 (1984年、フジテレビ)
大都会25時
ジャイアントロボ (東映・NET)
5年3組魔法組 (東映・NET→テレビ朝日)
宇宙鉄人キョーダイン (1976年、東映・毎日放送)
スーパー戦隊シリーズ (東映・テレビ朝日)
秘密戦隊ゴレンジャー (1975年‐77年)
大戦隊ゴーグルファイブ (1982年‐83年)
メタルヒーローシリーズ (東映・テレビ朝日)
宇宙刑事シャリバン (1983年‐84年)
宇宙刑事シャイダー (1984年‐85年)
巨獣特捜ジャスピオン (1985年‐86年)
時空戦士スピルバン (1986年‐87年)
超人機メタルダー (1987年‐88年)
機動刑事ジバン (1989年‐90年)
特警ウインスペクター (1990年‐91年)
特救指令ソルブレイン (1991年‐92年)
特捜エクシードラフト (1992年‐93年)
特捜ロボジャンパーソン (1993年‐94年)
ブルースワット (1994年‐95年)
快傑ズバット (1977年、東映・東京12チャンネル)
仮面ライダースーパー1 (1980年－1981年、東映・毎日放送)
星雲仮面マシンマン (1984年、東映・日本テレビ)
スケバン刑事 (1985年、東映・フジテレビ)
もりもりぼっくん (1986年、東映・フジテレビ)
仮面ライダーBLACK (1987年‐88年、東映・毎日放送)
じゃあまん探偵団 魔隣組 (1988年、東映・フジテレビ)
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