大野均

大野均：不屈の精神で頂点を極めたラグビー選手

大野均（おおのひとし）は、1978年 5月6日生まれの元ラグビー選手です。そのキャリアを通じて、不屈の精神と類まれな才能で数々の偉業を成し遂げました。現在は、ジャパンラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京のアンバサダーとして、ラグビー界に貢献しています。

プロフィール

- ポジション: 主にロック（LO）。東芝時代にはウイング（WTB）での出場経験も持ちます。
- 身長: 192cm
- 体重: 105kg
- 日本代表キャップ: 98（歴代最多、2023年9月現在）
- ニックネーム: キン

ラグビーキャリア

大野選手のラグビーキャリアは、日本大学工学部ラグビー部から始まりました。当初はラグビー経験が浅かったものの、類まれな身体能力と努力で急速に成長。2001年に東芝ブレイブルーパスに入団すると、2年目の対サントリー戦でスタメンデビューを果たしました。翌年から始まったトップリーグでは、シーズン後半からロックのレギュラーに定着。2005年にはセブンス代表にも選出されています。

日本代表としては、2004年の対韓国戦でデビュー。2006年には代表の主将も務めました。ワールドカップには、2007年、2011年、2015年の3大会に出場。2015年には、当時の最年長キャップ記録を更新しました。

2015年12月には、スーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズのスコッドにも選出。2020年5月、19年間の現役生活に終止符を打ちました。引退後は、東芝の普及担当に就任。2021年には、最多キャップ記念セレモニーが開催され、2022年には、出身地の郡山市に記念コーナーが設置されました。

2023年には、ラグビーワールドカップ2023の日本代表応援サポーターに任命され、同年、フランス観光親善大使にも就任しています。

成績と受賞

- トップリーグベスト15: 9回選出（歴代最多）
- 2009年度トップリーグMVP
- トップリーグ通算出場数: 170試合（歴代2位）

エピソード

- 福島県郡山市の酪農家の長男として誕生。幼少期から家業を手伝っていました。
- 中学校、高校時代は野球部に所属。高校2年時には県大会に出場するも、自身はベンチ外でした。
- 大学でラグビーを始め、当初は戸惑いもあったが、先輩たちの姿に憧れて競技に打ち込むようになりました。
- 大学4年時に東芝府中の練習に参加。その激しさに驚きつつも、最後までやり遂げたことで、才能を見出されました。
- 東芝入団後は、持ち前の勤勉さで着実に成長。チームの低迷期も、先輩たちと切磋琢磨しました。
- 2003年のトップリーグでは、試合中に相手選手を踏んでしまい、その際の対応を監督に叱責されたことで、試合中の闘争心が増したと語っています。
- 尊敬する人物は、東芝の先輩ロックである釜沢晋選手。練習だけでなく、お酒の飲み方まで教わったそうです。
- 夏場の試合では、体重が4kg減ることもあったほど、常に全力でプレーしていました。
- 初めて出場したワールドカップでは、試合後に体調を崩し、点滴を投与されるほどの激戦を経験しました。
- エディ・ジョーンズ監督から「2015年のワールドカップにはいないだろう」と言われたことが発奮材料となり、見事代表入りを果たしました。
- 印象に残る試合として、2013年のウェールズ戦での勝利を挙げています。
- ワールドカップ南アフリカ戦では、相手選手に対して挑発的な行為をしたものの、その後の相手の態度に自身の小ささを感じたと振り返っています。
- 引退の理由は膝の痛み。それまで大きな怪我はなかったものの、走ることが困難になり、引退を決意しました。
- ワールドカップで対戦したブラッド・ソーン選手との交流を、印象的な出来事として語っています。
- スーパーラグビーの舞台に立った際には、練習着のロゴを見て感激したそうです。
- 理想のコーチとして、サンウルブズの初代ヘッドコーチ、マーク・ハメットを挙げています。

著作

- 『ラグビーに生きる』（ベースボールマガジン社）
- 『ラグビー日本代表に捧ぐ』（廣済堂出版）
- 『はじめてのラグビー子どもたちに伝えたい技術と心がまえ』（世界文化社）

監修

- 『ラガマルくんのラグビールールブック』（府中市、調布市、三鷹市）

外部リンク

- ラグビーワールドカップ2015日本代表大野均

大野均は、その卓越したプレーと人間性で、多くのラグビーファンに愛されました。彼の不屈の精神は、これからも多くの人々に勇気を与え続けるでしょう。

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