大野宣明

大野宣明

大野宣明（おおの のぶあき）は、1890年（明治23年）に東京府で生まれ、1965年（昭和40年）に没した、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍少将で、功四級の勲功を保持していました。陸軍士官学校と陸軍大学校という、陸軍のエリートコースを歩み、数々の要職を歴任しました。

生涯

大野宣明は、1890年（明治23年）11月7日に東京府で誕生しました。陸軍士官学校第23期、陸軍大学校第30期を卒業後、軍人としてのキャリアをスタートさせます。1935年（昭和10年）3月15日には陸軍歩兵大佐に進級すると同時に、朝鮮軍高級参謀に就任し、その手腕を発揮しました。翌年の1936年（昭和11年）8月には、福井連隊区司令官に転任し、部隊の指揮を執りました。

1937年（昭和12年）8月には、歩兵第20連隊長として日中戦争に出征。第2軍・第16師団・歩兵第19旅団に所属し、保定会戦に参加、その後華中に転じ、南京攻略戦にも出動しました。戦地では、その冷静な判断力と卓越した指揮能力で、部隊を勝利に導きました。

1938年（昭和13年）7月15日には陸軍少将に進級し、歩兵第38旅団長として朝鮮軍・第19師団に所属、羅南に赴任しました。着任直後には、張鼓峰事件が発生し、大野は倍以上の兵力を有するソ連軍を相手に善戦しました。この戦いでの勇敢な戦いぶりは、多くの将兵の模範となりました。

1939年（昭和14年）3月9日に待命となり、3月22日には予備役に編入されましたが、1945年（昭和20年）2月22日に召集を受け、大阪陸軍幼年学校長に就任しました。終戦を迎え、軍人としての職務を終えました。

戦後の1947年（昭和22年）11月28日、大野は公職追放仮指定を受け、軍人としての公職から退くこととなりました。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章を受章しています。

まとめ

大野宣明は、激動の時代を軍人として生き抜き、数々の戦場で指揮を執りました。その功績と経験は、日本の軍事史において重要な記録として残っています。日中戦争や張鼓峰事件での活躍は、彼の軍人としての能力を示すものであり、後世に語り継がれるべきでしょう。

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