大野緑一郎

大野 緑一郎（おおの ろくいちろう）

大野緑一郎は、1887年10月1日に旧浦和市（現在の埼玉県さいたま市）で、大野安之助の四男として誕生しました。彼は旧制一高を経て、東京帝国大学法科大学を1912年に卒業し、その後内務省に入省しました。彼のキャリアは、内務官僚としての実績に彩られ、多くの重要な職務を遂行しました。

経歴

大野は大正時代から昭和初期にかけて、多くの地方行政のトップとして活躍しました。1914年には秋田県の庶務課長に就任し、翌年から香川県の勧業課長を経ています。1926年には徳島県知事に任命され、その後、岐阜県知事としても活動しました。1932年からは警視総監に就任し、1935年には関東局総長へと昇進しました。特に、彼は1936年から1938年までの間、朝鮮総督府政務総監を務め、創氏改名の推進に関与したことが知られています。

1942年には貴族院議員となるも、1946年の公職追放により政界を離れます。その後、彼は弁護士として開業し、新たなキャリアを模索しました。1985年9月2日に97歳でこの世を去りました。

栄典

彼は昭和15年に勲一等旭日大綬章を受章しており、その功績は広く評価されていました。

家族・親族

大野緑一郎の家族もまた、政治や官僚界に強い関わりを持っていました。彼の妻テルは広島出身で、多羅尾篤吉の娘であり、官僚岡村武の姉でもあります。彼には三人の sonsと一人の娘がいました。特に長女春子は、政治家の橋本龍伍の妻であり、子には後の内閣総理大臣・橋本龍太郎がいます。こうした家族のつながりが、彼の政治的影響力をさらに強化した要因とも言えるでしょう。

影響と評価

大野緑一郎の経歴は、日本の近代行政の発展とともに歩んできたことから、彼の存在は重要な歴史の一端を担っています。その職務に携わった地域において、彼がもたらした政策や改革が今日にまで影響を与えていることは否定できません。また、彼の血筋は、後の世代にわたっても影響を及ぼしており、日本の政治において重要な役割を果たしてきたことが評価されています。大野の生涯は、内務官僚という立場から見た日本の歴史を紐解く重要な鍵となるでしょう。

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