大阪交響楽団

大阪交響楽団は、大阪府堺市に本拠地を置く、日本オーケストラ連盟正会員のプロオーケストラです。1980年に「大阪シンフォニカー」として設立され、その後「大阪シンフォニカー交響楽団」を経て、現在の名称へと変更しました。楽団のモットーは「聴くものも、演奏するものも満足できる音楽を！」であり、創立当初から現在まで受け継がれています。

楽団の歴史

1980年、クラシック音楽を愛する主婦であった敷島博子の提唱により楽団が設立されました。敷島は、音楽大学を卒業した才能ある若者が活躍できる場が少ない現状を憂い、プロオーケストラの設立を決意。京都市立芸術大学教授の岩淵龍太郎らに相談し、同年8月にオーディションを実施、50名のメンバーを選考しました。初代常任指揮者には小泉ひろしが就任し、同年12月には会津若松市で初演奏（ベートーヴェン交響曲第9番）が行われました。

1981年3月には、森ノ宮ピロティホールで第1回定期演奏会を開催。1989年まで年2回の定期演奏会を開催しました。1988年には、楽団の運営・支援を目的とした大阪シンフォニカー協会が設立され、敷島博子が専務理事に就任しました。

1989年には、客演指揮者としてトーマス・ザンデルリングを迎え、第20回記念定期演奏会を開催。ザンデルリングの徹底した指導は、楽団員にプロ意識を芽生えさせるきっかけとなりました。1990年には、大阪府知事より表彰を受け、同年12月には、敷島博子の活動を紹介したドキュメンタリー番組「細腕シンフォニー」が朝日放送で放映されました。

1990年から1993年までは、年3回の定期演奏会を開催。1991年3月には牧村邦彦が指揮者に就任し、同年10月には大阪シンフォニカー協会理事長に三洋電機株式会社社長（当時）の井植敏が就任しました。同年11月には、第26回定期演奏会が大阪文化祭本賞を受賞しました。

1992年1月には、トーマス・ザンデルリングが音楽監督・常任指揮者に就任。ザンデルリングは2000年まで同職を務め、楽団の発展に大きく貢献しました。1994年8月には、本名徹次が常任指揮者に就任。同年9月には、敷島博子が大阪市民表彰文化功労賞を受賞しました。

1997年4月には、社団法人日本オーケストラ連盟への加盟が認められ、プロオーケストラとしての地位を確立。2000年5月には、大阪シンフォニカー協会事務局が堺市に移転しました。

2001年には、楽団名を「大阪シンフォニカー交響楽団」に改称。同年、曽我大介が音楽監督、常任指揮者に就任し、敷島鐵雄が楽団長に就任しました。2002年12月には、文化庁の助成を受け、初のヨーロッパ公演（ルーマニア）を実施。2003年3月には、同助成を受け、ベトナム・ハノイ市にて日越外交樹立30周年記念公演を行いました。

2004年1月には寺岡清高が正指揮者に就任。同年9月には、大山平一郎がミュージックアドバイザー・首席指揮者に、ヴラディミール・ヴァーレクが首席客演指揮者に就任しました。

2006年4月には、大阪シンフォニカー協会理事長に大和ハウス工業株式会社代表取締役会長兼CEOの樋口武男が就任しました。2006年時点で、定期演奏会を年8回、いずみホール定期演奏会を年4回、名曲コンサートを年5回（10公演）、その他特別演奏会や淡路島定期演奏会などを開催し、年間公演数は100回を超えています。

2008年からは、定期演奏会を年10回に増やすことが決定。同年4月には、ドイツの歌劇場で活躍してきた児玉宏を音楽監督・首席指揮者に迎えました。2009年12月には、第139回定期演奏会が文化庁芸術祭大賞を受賞しました。

2010年4月1日、創立30周年を機に楽団名称を「大阪交響楽団」に変更しました。この名称は商標登録も済んでいます。2012年4月には、愛媛県松山市に四国支局を開設しました。2018年11月には、一般社団法人から公益社団法人に移行。2022年4月からは、山下一史が常任指揮者に就任しています。

楽団の活動

楽団の公式ホームページでは、公演終了後、音楽評論家による批評を迅速に掲載し、モバイル音楽辞典を設置するなど、情報発信にも力を入れています。

指揮者団

常任指揮者: 山下一史
ミュージックパートナー: 柴田真郁
首席客演指揮者: 髙橋直史
名誉指揮者: 外山雄三

コンサートマスター

首席ソロコンサートマスター: 森下幸路
ソロコンサートマスター: 林七奈

演奏会

定期演奏会: ザ・シンフォニーホールで年8回開催
名曲コンサート: ザ・シンフォニーホールで年間5プログラム、10回公演（昼・夜2回公演）

ディスコグラフィ

ブラームス交響曲全集
発売元: キングレコード
CDナンバー: KICC597,598,599
価格: 3枚組 5,000円（税込み）
発売日: 2005年11月24日
ディスカヴァリー・クラシック I
アッテルベリ：交響曲第6番ハ長調作品31「ドル交響曲」
発売元: キングレコード
CDナンバー: KICC792
価格: 2,000円（税込み）
発売日: 2009年7月23日
ディスカヴァリー・クラシック II
グラズノフ：交響曲第5番変ロ長調作品55
発売元: キングレコード
CDナンバー: KICC861
価格: 2,000円（税込み）
発売日: 2010年7月21日
ディスカヴァリー・クラシック III
タニェエフ：交響曲第4番ハ短調作品12
ニノ・ロータ：交響曲第4番「愛のカンツォーネに由来する交響曲」
発売元: キングレコード
発売日: 2011年夏

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