大阪市営バス

大阪市営バスの概要と歴史

大阪市営バスは、大阪市が運営していた公営バスサービスであり、長い歴史と多彩な運行形態を持っていました。運行は、大阪市交通局によって行われ、地下鉄と連携しながら市内だけでなく周辺地域の輸送も手掛けていました。2018年3月31日をもって運行を終了し、翌日からはすべてのバス事業が大阪シティバスへ譲渡されました。

運行エリアと路線の変遷

大阪市営バスは、運行終了直前まで大阪市全域をカバーし、守口市、門真市、東大阪市、堺市、松原市にも乗り入れていました。しかし、路線は時とともに変化しており、かつては豊中市、大東市、八尾市への運行も行われていました。しかし、大阪都構想などの影響で赤字路線が多く、運行エリアは次第に縮小していきました。

車両と運行方式

バスの車両管理は、大阪市交通局の最新技術やデザインを取り入れ、特にノンステップバスやワンマンバスが導入されるなど、多様なニーズに応えました。料金収受方法は、現金や各種ICカードが利用でき、乗車時に支払う方式が採用されていました。また、乗継割引制度も整備され、B→B、B→地下鉄の乗換え時に運賃が割引されるようになっていました。2014年からは、乗継割引の条件が変更され、今後の利用者の利便性向上につながりました。

普通旅客運賃

一般バスの運賃は、大人210円、小児110円で、利用者の利便性を考えた仕組みが整っていました。また、1歳以上の幼児は1名の運賃支払いにつき2名まで同伴者として無料という特例も設けられ、家族連れにも配慮されていました。これらの運賃体系は、交通機関の利用を促進する施策の一環でした。

大阪市営バスの歴史

大阪市営バスは1927年に開業され、以来多くの変遷を経て、多様なサービスを提供してきました。1970年にはコミュニティバス「赤バス」が運行され、地域貢献の一環として評価を受けました。2002年の路線再編では、運営コスト削減ために一部営業所が外部団体に委託されるなど、柔軟な運営体制が築かれました。さらに、様々な新技術が導入され、音声合成式の車内放送やバスロケーションシステムなど、業界に先駆けた施策が評価されることとなります。

最後の運行と移管

2018年3月31日、ついに大阪市営バスの運行が終了します。運行の最終日には、長年支え続けた地域住民への感謝を込めた特別なイベントが行われ、多くの人々がその最後の便を見送りました。翌日からは大阪シティバスがバス事業を引き継ぎ、新たな歴史が始まることとなりました。大阪市民にとって、大阪市営バスはただの交通手段にとどまらず、長い間地域社会の一部として愛されてきた存在でした。


このように、大阪市営バスの歴史は地域との深い結びつきを見せており、今後の交通サービスにもその精神は引き継がれることが期待されます。

もう一度検索