大阪府道・和歌山県道61号堺かつらぎ線

大阪府道・和歌山県道61号堺かつらぎ線は、大阪府堺市堺区を起点とし、和歌山県伊都郡かつらぎ町に至る主要地方道です。通称として「泉北2号線」や「ロクイチ」、そして難所である「蔵王越え」の名で知られています。

概要

この道路は、泉北2号線に代表される片側2車線の整備された区間がある一方、和泉市内の未舗装区間や蔵王峠付近の狭隘な区間など、自動車での通行が困難な場所も存在します。そのため、滝畑ダム周辺へのアクセスには国道170号の天野山トンネルから分岐する市道（関西サイクルスポーツセンター経由）の利用が推奨され、かつらぎ町へは国道24号、京奈和自動車道、または国道480号の利用が推奨されています。

しかし、この道路は河内長野市とかつらぎ町を直接結ぶ唯一の道路であるため、沿線の市町では道路拡幅や待避所の設置などの整備が進められています。

路線データ

陸上距離：全長約42.0km（大阪府内は一部不明、河内長野市：8.5km、和歌山県：9.013km）
起点：大阪府堺市堺区旭ヶ丘中町1丁（塩穴交差点＝大阪府道30号大阪和泉泉南線交点）
終点：和歌山県伊都郡かつらぎ町妙寺（妙寺東交差点（旧妙寺交差点）＝国道24号交点）

歴史

1971年（昭和46年）6月26日：建設省が一般府県道河内長野かつらぎ線の一部、一般府道滝畑堺線を主要地方道に指定。
1972年（昭和47年）4月1日：和歌山県が主要県道堺かつらぎ線（整理番号4）を認定。
1972年（昭和47年）7月19日：大阪府が主要府道堺かつらぎ線（整理番号133）を認定。
1984年（昭和59年）：大阪府が案内向けの路線番号を「37」とする。
1994年（平成6年）4月1日：大阪府が路線番号を「37」から「61」へ変更。和歌山県が案内向けの路線番号を「61」とする。

路線状況

堺市付近

堺市内では、塩穴交差点から上野芝、深井清水町交差点までの区間（通称『塩穴通』）と、阪和線津久野駅付近から南東方向へ伸びる区間（通称『泉北2号線』）に分かれています。津久野駅付近から堺市南区片蔵西交差点までは片側2車線で、制限速度は60km/hです。片蔵西交差点から別所交差点までは片側1車線、制限速度40km/hとなります。泉北2号線は、泉北ニュータウンと堺市内を結ぶ幹線道路として重要な役割を担っており、豊田橋交差点以北は交通量が多い傾向にあります。阪和自動車道堺インターチェンジが平井大橋交差点付近にあるため、平日朝夕や休日夕方には渋滞が発生しやすくなっています。

和泉市付近

泉北ニュータウンを抜けた堺市別所交差点から和泉市善正町交差点までは、国道170号旧道の区間を除き、歩道のない片側1車線となります。善正町交差点以南は道幅が狭くなる箇所があり、特に智積院付近以南の和泉市内は未舗装の区間も存在し、自動車での通行が困難な場所もあります。

和泉市と河内長野市の境界には、1932年（昭和7年）に開通した塩降隧道（塩降トンネル）があります。全長158mのトンネルは、入口と中央付近で折れ曲がった構造が特徴的です。老朽化が進んでいましたが、2002年6月に補修工事が行われました。

河内長野市付近

塩降隧道を抜けた先の交差点で大阪府道218号河内長野かつらぎ線に合流し、滝畑ダム湖畔沿いの区間は歩道のある片側1車線道となります。滝畑湖畔バーベキュー場を過ぎると、山間を縫うように両側1.5車線の狭い道が続き、キャンプ場が点在するため、休日を中心に渋滞が発生しやすくなっています。

府県境の蔵王峠付近の大阪府側は道幅が非常に狭く、急勾配の道が続きます。普通車同士でもすれ違いが困難なほど狭い箇所があり、路面も荒れているため注意が必要です。異常気象時には通行規制が実施され、冬季には積雪のため通行止めとなることもあります。

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