大阪戦争 (赤軍派)

大阪戦争の概要

1969年9月22日、大阪市にて発生したのが「大阪戦争」と呼ばれる左翼暴動事件です。この事件は赤軍派という過激派グループによって引き起こされました。赤軍派は、1969年の7月に発足し、その後、「十一月武装蜂起」と「臨時革命政府の樹立」を掲げて活動を行なっていました。彼らは、大阪戦争と東京戦争を実施するために各大学に参加を呼びかけ、本格的な革命活動の準備を進めていました。

事件の背景

赤軍派は、大阪府警察や大阪市警察の各警察署、さらには交番に同時多発的な攻撃を仕掛けることで、警察の力を分散させ、その隙を突いて釜ヶ崎のあいりん地区を解放区として確保しようとしました。しかし、彼らの計画は十分に秘匿されていなかったため、警察は事前にその動きに気づき、1969年の9月13日、17日、20日にわたって家宅捜索を行いました。この一連の捜索によって、赤軍派の試みは潰えたかのように見えました。

暴動の発生

しかしながら、9月21日には京都大学における封鎖解除に反対し、同大学周辺で火炎瓶を用いたゲリラ活動が展開されました。そして、9月22日に入り、赤軍派は自らの拠点校である桃山学院大学や大阪市立大学から出発し、阿倍野警察署管内の金塚派出所、旭町一丁目派出所、阪南北派出所に対して火炎瓶攻撃を実施しました。この攻撃により、彼らが狙った警察署が炎上する事態が発生しました。

事件の結果

警察はすぐに反応し、現場で2名を現行犯で逮捕しました。また、その後の捜査により合計で47名が検挙されました。結果的に、赤軍派の計画は不発に終わり、彼らの狙いであった大規模な武装蜂起は実現しませんでした。

この大阪戦争は、当時の日本における社会運動や過激派の動きを象徴する重要な事件として記憶されています。反権力の象徴とされる赤軍派が行ったこの暴動は、彼らの意図や背景を探る上でも大きな意味を持っています。事件の後、赤軍派はその活動を縮小させることとなりましたが、社会における過激派の存在やその影響力についての議論は続きました。

参考文献

• - 『過激派事件簿40年史』立花書房、2001年

関連項目

• - 大菩薩峠事件
• - 東京戦争

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