大阪駅前第3ビル

大阪駅前第3ビル

大阪駅前第3ビルは、大阪府大阪市北区梅田一丁目の中心部に位置する、多機能複合ビルです。周辺に連なる大阪駅前ビル（第1ビルから第4ビルまで）を構成する一棟であり、中でも最高の高さを誇っています。

建設と歴史

本ビルは、1979年（昭和54年）9月に、大阪駅前ビルシリーズの3番目の建物として竣工しました。完成当時、その高さは西日本における超高層ビルの頂点に立つものでした。この記録は、1986年（昭和61年）に大阪ビジネスパーク（OBP）にツイン21が完成するまで保持されました。

西日本一の高さを誇った時期には、その巨大な容積が地域社会やメディアにおいて、大きな物量の比較対象として引き合いに出されることもありました。当時のメディアでは、「第3ビル○杯分のビール消費量」といった比喩表現で用いられた例もあります。

建物の特徴と設備

地上34階、地下2階建ての構造を持ちます。ビルの維持管理に関わる機械室は最上階付近および13階に集約されています。

エレベーターは、主用途のものは日立製作所製、非常用は三菱電機製が採用されています。大阪駅前ビル全4棟の中で唯一、エレベーター内でBGMが流れるサービスが提供されています。

特異的な構造として、13階全体が機械室として利用されており、一般フロアと異なりエレベーターが停止しません。いわゆる「ゴーストフロア」であり、ビルの外観からもこの階のみ窓ガラスがなくルーバー状になっていることでその特殊性がわかります。

フロア構成とテナント

大阪駅前第3ビルは、地下から高層階まで多様な機能を持つフロアで構成されています。

地下2階～地上2階: 主に商業エリア。特に地下1階と地下2階には、居酒屋、ファミレス、ファーストフードなど多様な飲食店や、金券ショップが多数集まっています。
地上3階～17階: オフィスフロア（13階を除く）。
地上18階: クリニックフロア。
地上19階: 大学サテライトキャンパス（大阪産業大学梅田）。
地上20階～21階: 多目的フロア。県の大阪事務所などが入居。
地上22階～31階: 高層オフィスエリア。
地上32階～33階: レストランフロア（例：中納言）。

オフィスフロアには、法律・会計事務所といった士業関連の事務所が多く集まっています。また、地方テレビ局の支社などの法人テナントも入居しています。

代表的なテナントとして、鉄道弘済会、西日本放送大阪支社、いくつかの県の大阪事務所、関光汽船、阪九フェリー、広島テレビ放送大阪支社、鹿児島讀賣テレビ大阪支社、トクトクチケットなどがあります（一部抜粋）。

アクセス

本ビルは、梅田という交通の要衝に位置し、複数の主要駅からアクセス可能です。

JR東西線 北新地駅
Osaka Metro谷町線 東梅田駅
Osaka Metro御堂筋線 梅田駅

これらの駅は地下街で結ばれており、ビルへのアクセスも容易です。

ダイヤモンド地区や大阪駅前ビル群の一角を占める大阪駅前第3ビルは、その歴史、多様な機能、優れた立地から、梅田エリアにおける重要な商業・ビジネス拠点の一つです。

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