大黄甘草湯

大黄甘草湯（だいおうかんぞうとう）

大黄甘草湯は、便秘や腹痛の改善に用いられる漢方薬の一種です。その起源は、中国の古典医学書である「金匱要略」に遡ります。

効果・効能

主に以下の症状に効果を発揮します。

便秘
常習性便秘
腹痛

医療用医薬品として処方されるエキス剤は、便秘症に対して保険が適用されます。

臨床試験

便秘症患者を対象とした二重盲検ランダム化比較試験において、大黄甘草湯の有効性が確認されています。この試験では、大黄甘草湯を投与されたグループの86.4%に有効性が認められました。プラセボ群の44.7%と比較して、有意に高い効果を示しています。

組成

大黄甘草湯は、以下の2つの生薬から構成されています。

大黄（だいおう）
甘草（かんぞう）

これらの生薬が相互に作用し、便秘や腹痛を改善する効果を発揮します。

方解

大黄甘草湯という名前は、構成する2つの生薬、大黄と甘草に由来しています。

局方収載

日本薬局方には、大黄甘草湯の構成生薬を乾燥エキス化した「大黄甘草湯エキス」が収載されています。これは、品質が保証された医薬品として、医療現場で広く使用されていることを意味します。

禁忌

以下に該当する方は、大黄甘草湯の使用を避ける必要があります。

アルドステロン症の患者
ミオパシーの患者
低カリウム血症の患者

これらの疾患を持つ方が大黄甘草湯を使用すると、症状が悪化する可能性があります。

副作用

大黄甘草湯の使用により、以下の副作用が現れることがあります。

偽アルドステロン症
ミオパシー
肝機能障害

これらの副作用が現れた場合は、直ちに医師または薬剤師に相談してください。

主な製薬会社

大黄甘草湯を製造・販売している主な製薬会社は以下の通りです。

ツムラ
武田薬品工業
大杉製薬

これらの会社から、様々な剤形の大黄甘草湯が販売されています。

使用上の注意

大黄甘草湯を使用する際は、以下の点に注意してください。

医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
他の医薬品との併用については、医師または薬剤師に相談してください。
副作用が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
長期連用は避けてください。

大黄甘草湯は、正しく使用することで、便秘や腹痛の改善に役立つ漢方薬です。しかし、使用上の注意を守り、体調に異変を感じた場合は、専門家にご相談ください。

もう一度検索