天狗岳 (青森県)

天狗岳（てんぐだけ）

天狗岳は、青森県西津軽郡深浦町に位置する白神山地の山で、標高は957.6mです。その南側一帯は、世界遺産にも登録されている白神山地の核心地域（コアゾーン）に指定されています。

概要

かつて山菜採りの人々が頻繁に行方不明になったことから、「神隠しの山」とも呼ばれていました。一帯はゼンマイの宝庫であり、クマやサル、ニホンカモシカなど、多様な野生動物が生息する地域となっています。

天狗岳への登山道は、1994年に青森県によって整備されました。白神ラインの天狗峠が登山口となっており、登山道からは豊かな自然を満喫できます。しかし、途中には「ノズの沢」に落ち込む斜面が崩落した箇所があり、ロープを使って慎重に通過する必要があります。この崩落地は「ノズの赤たくれ」と呼ばれ、遠くからでもその異様な姿を確認できます。

白神山地の山々を熟知する登山家の根深誠氏は、天狗岳を白神山地の中でも特に眺望の良い山として評価しています。山頂からは、白神山地のコアゾーンはもちろんのこと、追良瀬川や赤石川の源流部、さらには日本海や男鹿半島まで見渡せる、まさに絶景が広がります。

登山について

天狗岳への登山は、白神山地の豊かな自然を満喫できる一方で、一部に危険な箇所も存在します。特に「ノズの赤たくれ」と呼ばれる崩落地では、ロープを適切に使用し、足元に注意しながら慎重に進む必要があります。また、野生動物との遭遇にも注意が必要です。クマ鈴などを携行し、自身の存在を知らせるようにしましょう。登山前には、必ず最新の情報を収集し、十分な準備をしてから臨むようにしてください。

周辺情報

天狗岳の登山口がある深浦町周辺には、十二湖や白神山地ビジターセンターなど、白神山地の自然や歴史について学べる施設があります。また、温泉や宿泊施設も充実しており、登山後の疲れを癒すことができます。白神山地の観光拠点として、深浦町を訪れてみるのも良いでしょう。

関連項目

* 神隠し

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