西津軽郡

西津軽郡の概要

青森県に位置する西津軽郡は、鰺ヶ沢町と深浦町の2町で構成されています。2024年10月1日現在、人口は14,444人、面積は831.99平方キロメートル、人口密度は17.4人/平方キロメートルと、比較的低い人口密度を示しています。2町を合わせて一般的に「西海岸」と呼ばれています。

歴史

郡発足までの変遷

明治初頭、西津軽郡域は陸奥弘前藩領でした。当時の旧高旧領取調帳には、松代村、湯舟村など220を超える村々が記録されています。これらの村々は、明治時代を通して合併や改称を繰り返し、現在の行政区域へと変化していきました。

主な変遷として、明治9年には、複数の村が合併し、村数の大幅な減少が見られます。例えば、金沢村は南金沢村と北金沢村に分割され、桜井村、上中館村、下中館村、町居田村は合併して中館村となりました。この時代には、行政区域の整理統合が進められたことがわかります。

明治10年には、金井ヶ沢村が北金ヶ沢村に改称されています。これらの合併や改称は、効率的な行政運営を目的としたものであったと考えられます。

郡発足以降

明治11年（1878年）10月30日、郡区町村編制法の施行により、西津軽郡が正式に発足しました。郡役所は鰺ヶ沢町に設置されました。

明治22年（1889年）4月1日には町村制が施行され、鰺ヶ沢町、赤石村、深浦村など19の町村が誕生しました。その後も合併や町制施行などを経て、行政区域は何度か変更されています。

昭和30年（1955年）には、大規模な合併が行われ、町村数が大幅に減少しました。水元村は北津軽郡鶴田町に編入され、木造町、舘岡村、出精村、越水村、柴田村、川除村、鳴沢村の一部が合併して新たな木造町が誕生しました。同時に、鯵ヶ沢町、舞戸村、中村、赤石村、鳴沢村が合併し、現在の鯵ヶ沢町が成立しました。深浦町と大戸瀬村の合併により、深浦町も現在の規模となりました。

平成17年（2005年）には、木造町、森田村、柏村、稲垣村、車力村が合併してつがる市となり、西津軽郡から離脱しました。同年、深浦町と岩崎村も合併し、現在の深浦町となりました。これにより、西津軽郡は鰺ヶ沢町と深浦町の2町のみとなりました。

行政

西津軽郡は、郡長を頂点とした行政組織によって運営されてきました。郡長は、郡の行政を統括する責任者であり、郡の発展に貢献しました。しかし、大正15年（1926年）7月1日に郡役所が廃止された後は、地域区分名称としての役割のみを担っています。昭和17年（1942年）には、西津軽地方事務所が鰺ヶ沢町に設置され、西津軽郡を管轄することになりました。

まとめ

西津軽郡は、長い歴史の中で数々の変遷を経て現在の姿となりました。豊かな自然と歴史、そしてそこに暮らす人々の営みによって形作られた、魅力的な地域です。今後もその発展が期待されます。

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