天竜二俣駅

天竜二俣駅について

天竜二俣駅（てんりゅうふたまたえき）は、静岡県浜松市天竜区二俣町阿蔵に位置する、天竜浜名湖鉄道の主要な駅です。この駅は、同鉄道の本社が置かれ、天竜浜名湖線の中心的な存在となっています。近年ではアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の舞台としても知られ、多くの聖地巡礼者が訪れる場所となっています。

駅の歴史

天竜二俣駅は、1940年6月1日に国有鉄道の二俣線の一部として「遠江二俣駅」として開業しました。この駅は当初から木材の貨物輸送を行うために設計され、開業当初に貯木場が建設されました。貨物輸送のための引込線が設けられ、重要な物流拠点として機能していましたが、1982年には貨物取扱が廃止され、旅客駅に特化しました。その後、1987年には天竜浜名湖鉄道に転換され、現在の名称に改称されました。

近年では、2021年3月に公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の影響で、駅は「第3村」としても名を馳せ、多くのファンが訪れるようになりました。この映画の公開を機に、天竜浜名湖鉄道は特別なツアーやグッズ販売を進め、地域活性化にも寄与しています。

駅の構造

天竜二俣駅は2面3線の地上駅であり、直営駅として運営されています。開業時からの伝統的な瓦葺きの木造駅舎が特徴的です。ホームは、上り列車専用の1番線、下り列車専用の2番線、さらに主に下り列車用の3番線に分かれており、上下両方向からの列車が入線可能な構造になっています。駅構内には、昔の貨物ホームの跡もあり、昭和の雰囲気を感じられる場所でもあります。

また、駅周辺には売店「てんはまや」とラーメン屋「ホームラン軒」があり、地元の特産品やオリジナルグッズの販売も行っています。駅構内には、昔の信号機やタブレットキャッチャーの展示もあり、訪問者は鉄道の歴史を間近に感じることができます。

文化財と観光

天竜二俣駅は国家の登録有形文化財に指定されており、駅本屋や各種のプラットホーム、機関庫など、いくつかの歴史的施設が認定されています。特に、機関庫に保存されている蒸気機関車や転車台は、観光スポットとしても非常に人気があります。

駅の東側には、天竜浜名湖鉄道の車両基地が併設されており、夜間の車両滞泊が行われています。今でも蒸気機関車時代の施設を使用しており、観光客も利用できます。

周辺の魅力

駅の周辺には、蒸気機関車が保存されている機関車公園や、旧国鉄気動車の展示が行われている阿蔵駅前広場などがあります。これらの観光地は、鉄道ファンのみならず、一般の観光客にも親しまれています。また、近くには浜松市天竜図書館や美術館もあり、訪れる価値が高いスポットです。

アクセスについても、遠鉄バスの停留所が近くにあり、アクセスが便利です。天浜線は地域の重要な交通手段であり、周辺への訪問にも便利です。

天竜二俣駅は、歴史と文化、地域の魅力が交差する場所です。訪れた際には、その独自の雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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