太寧 (東晋)

太寧（たいねい）は、中国の東晋王朝において、明帝（めいてい）司馬紹（しばしょう）の治世で使用された元号です。具体的には、323年から326年までの4年間の期間を指します。

太寧年間の出来事

太寧年間には、東晋にとって重要な出来事がいくつかありました。

太寧元年（323年）：
3月1日：「太寧」に改元されました。これは、新たな時代の始まりを示すものでした。
太寧2年（324年）：
7月7日：郗鑒（ちかん）が車騎将軍（しゃきしょうぐん）・都督青兗二州諸軍事（ととくせいえんりしゅうしょぐんじ）となり、北府軍（ほくふぐん）を率いることになりました。北府軍は、東晋の重要な軍事力であり、その指揮権掌握は郗鑒の地位を大きく高めました。
7月27日：王敦（おうとん）の乱が平定されました。王敦の乱は、東晋初期の政権を揺るがす大事件であり、その鎮圧は国家の安定にとって不可欠でした。
10月：王導（おうどう）が太保（たいほ）・領司徒（りょうしと）・太宰（たいさい）に任じられました。王導は、東晋の政治において非常に重要な役割を果たした人物であり、その地位はさらに高まりました。
太寧3年（325年）：
閏8月25日：明帝が崩御しました。明帝の死は、東晋にとって大きな損失であり、政治的な変動のきっかけとなりました。
9月11日：成帝（せいてい）司馬衍（しばえん）が、わずか5歳で即位しました。幼い皇帝の即位は、政治的な不安定要素をはらんでいました。
王導と庾亮（ゆりょう）が共に輔政（ほせい）にあたることになりました。幼い皇帝を支えるため、有力な政治家たちが協力して政治を行う必要がありました。
太寧4年（326年）：
2月27日：「咸和（かんわ）」と改元されました。これにより、太寧の元号は終わりを告げました。

参考文献

『中国歴代年号考』李崇智（中華書局、2004年）

関連項目

元号一覧 (中国)
* 太寧 (曖昧さ回避) - 他王朝の同名の年号

太寧の時代は短期間でしたが、東晋の歴史において重要な転換期であり、その後の咸和の時代へとつながっていきました。

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