太田正己

太田正己（おおた まさみ）

生涯

太田正己は、1920年11月28日に生まれ、2004年1月24日に生涯を閉じました。日本の外交官として、国際社会で重要な役割を果たしました。

学歴と初期のキャリア

1942年、東京商科大学（現在の一橋大学）を卒業後、外務省に入省しました。終戦直後の1946年には、終戦連絡中央事務局総裁官房連絡官として、戦後処理に携わりました。1949年には外務省総務局経済課で外交官補としてのキャリアをスタートさせました。

外務省での活躍

1951年、外務省条約局条約課外務事務官に就任。翌年には同局第一課外務事務官となりました。1958年には科学技術庁原子力局原子力調査課長、翌年には同庁原子力局調査課長を務め、原子力分野の政策にも携わりました。その後、外務省国際連合局管理課長を経て、1963年には在フランス日本国大使館参事官、ユネスコ常駐日本政府代表としてパリに赴任しました。在イラン日本国大使館参事官、国際人権会議日本政府代表を歴任し、国際的な舞台で活躍の幅を広げました。

1971年には、外務大臣官房審議官（環境問題担当）に就任し、環境問題への取り組みを始めました。1973年には経済協力開発機構（OECD）環境委員会議長に就任し、国際的な環境政策をリードしました。1974年には駐ケニア、マラウイ、ウガンダ特命全権大使を兼任し、アフリカ地域との外交関係強化に尽力。1975年には国際連合環境計画（UNEP）日本政府代表を務め、地球環境問題の解決に貢献しました。

後期のキャリアと晩年

1976年には国際連合貿易開発会議（UNCTAD）日本政府代表、ユネスコ総会日本政府代表を歴任。1978年には駐アルジェリア特命全権大使、ユネスコ総会日本政府代表を務めました。1980年には駐ヴァチカン特命全権大使、ユネスコ執行委員会委員たる日本政府代表に就任。1983年には外務省参与、ユネスコ執行委員会委員たる日本政府代表を兼務し、長年にわたりユネスコとの関係強化に貢献しました。1991年には、その功績が認められ、勲二等瑞宝章を受章。2004年に叙従三位の位を授与されました。

親族

教育者の太田秀穂を父に持ち、外交官の太田一郎と太田三郎は兄にあたります。外交官一家として、日本の外交に貢献しました。

まとめ

太田正己は、その卓越した外交手腕と国際的な視野で、日本の外交に多大な貢献をした人物です。環境問題、国際協力、文化交流など、多岐にわたる分野で活躍し、その足跡は今日でも高く評価されています。

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