太龍寺ロープウェイ

太龍寺ロープウェイについて

太龍寺ロープウェイ（たいりゅうじロープウェイ）は、徳島県那賀郡那賀町の道の駅鷲の里に併設された鷲の里駅から、阿南市の太龍寺駅を結ぶロープウェイです。このロープウェイは四国ケーブルによって運営されており、全長は2,775メートルに及ぶ日本で最長のロープウェイです。さらに、四国で初めて山を越える設計となっており、特に美しい景観を楽しむことができます。

1992年に開業し、全体の工費は22億円を要しました。太龍寺ロープウェイは、標高476メートルの太竜寺山の山頂にある四国八十八箇所の21番札所、舎心山太龍寺への専用アクセスを提供しています。乗車時間はわずか11分でありながら、これにより厳しい遍路道を避け、より多くの参拝者が手軽に訪れることが可能となりました。

箱型ゴンドラの特徴

ロープウェイのゴンドラはスイスCWA製で、101人を乗せることができる軽金属製の箱型です。運転速度は時速18km（5m/秒）、高低差は最大508メートルという急勾配での移動が可能です。鉄塔支柱の高さは世界一を誇り、標高600 mの山越えを行う際には、鳴門方面の素晴らしい眺望が広がります。

ゴンドラからの絶景

移動中には、那賀川流域の美しいわじきラインや剣山山系、紀伊水道、橘湾を見渡すことができます。さらに、20番札所の鶴林寺の三重塔の屋根や、かつてこの地に生息していたニホンオオカミを象徴する5匹の狼の像を見ることもできます。また、太竜寺山山頂の近くには流政之のブロンズ作品「ヤマサキモリ」が存在し、須弥山を背景にした素晴らしいアートを楽しむことができます。

後半では、空海の座像を岩場の太龍嶽の上で確認することができ、この地が彼の修行の場であったことを思い起こさせます。

便利なアクセス

太龍寺ロープウェイへのアクセスは、徳島駅からバスを利用することが一般的で、約1時間30分の旅路で那賀町和食東下車後、徒歩10分で到着します。また、車でのアクセスも良好で、徳島ICから約1時間の距離に位置しています。カーナビを利用する際は「太龍寺ロープウェイ山麓駅」や電話番号「0884-62-3100」で検索できます。

運賃と運行時間

運賃は大人が片道1,300円、往復2,600円。中・高校生は片道980円、往復1,950円、小学生は片道650円、往復1,300円と設定されています。また、団体割引も適用されるため、15名以上のグループでの利用がお得です。運行時間は8:00から16:40まで、毎時00分、20分、40分の20分間隔で運行しており、年中無休ですが悪天候時は運休となる場合があります。

周辺の観光スポット

周辺には、四国霊場第21番太龍寺や第20番鶴林寺、流れの美しい氷柱観音などが存在し、訪れる価値のある文化的なスポットが多数あります。宿泊も可能であり、「いやし亭心空koku」など、周辺には魅力的な宿泊施設も整っています。太龍寺ロープウェイは、素晴らしい景観と便利なアクセスを兼ね備え、徳島県の観光において重要な役割を果たしています。

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