奈良県民の歌

奈良県民の歌と奈良県民音頭

奈良県民の歌（ならけんみんのうた）は、奈良県が1968年に制定した県民歌です。この歌は、県民が希望と誇りを持って愛唱できることを目的としており、作詞は萩原四朗、作曲は福島正二によるものです。

制定の経緯

奈良県民の歌の制定は、1967年に行われた公募から始まりました。多くの応募の中から選ばれた歌詞が、秋田県本荘市の市民歌に似ているという問題が指摘され、その結果、選定が取り消されました。再度の公募の末に、県出身の萩原四朗に新たな歌詞の作成を、専門家の福島正二に作曲を依頼し、仕切り直しで完成しました。最終的にこの曲は1968年3月1日に、「奈良県民音頭」と共に正式に制定され、テイチクからレコードも発売されました。

奈良県民音頭

「奈良県民音頭」も1967年に公募を行い、和歌山県出身の木村龍平が作詞した作品が採用されました。作曲は長津義司が担当し、改めて「県民の歌」として同日に制定されました。この音頭は、三波春夫の歌唱によって八重桜や大仏、吉野や五重塔など奈良県の名所や歴史をテーマにした楽曲として、多くの県民に親しまれています。

県民歌の現状

1984年のわかくさ国体の開会式では、奈良県民の歌が演奏されたこともあり、県民にとって重要な音楽として位置づけられています。しかしながら、奈良県の公式サイトでは音源の公開は行われておらず、音楽の簡単な紹介とともに、県民音頭との併せて告示内容が掲載されているのみです。

毎年秋には、奈良県教育委員会が主催する「みんなあつまれ！ いのち・かがやきフェスティバル」において、香芝市立香芝東中学校の生徒たちが県民歌を合唱するイベントが開催されています。また、奈良県の統計協会が発行する県民手帳には、県民の歌と音頭が掲載されています。

参考文献

奈良県民の歌と音頭に関しては、国民文化協会の事典や中山裕一郎が監修した書籍が参考文献として挙げられています。これらの資料を通じて、奈良県の文化や歴史に触れ、県民の歌や音頭の成り立ちを知ることができるでしょう。

まとめ

奈良県民の歌と奈良県民音頭は、県民の誇りやアイデンティティを反映した重要な楽曲です。これらの作品は子どもから大人まで多くの人に受け入れられ、さらなる活動を通じて県の文化を支えるものとなっています。

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