長津義司

長津 義司 - 昭和の作曲家

長津義司（ながつ よしじ、1904年3月24日 - 1986年1月10日）は、昭和期に活躍した日本の作曲家として、多くの名曲を生み出しました。静岡県出身の彼は、一時保険会社で働いていましたが、その後作曲活動に専念することに決めました。1936年にはポリドールと専属契約を結びます。これを契機に、音楽の世界でのキャリアがスタートします。

特に、彼が作曲した「大利根月夜」は、1939年に発売され、大ヒットを記録しました。この楽曲の成功によって、彼の名声は確立され、さらなる作品制作へと繋がります。1941年にはテイチクに移籍し、その後も「十三夜」や「君忘れじのブルース」、さらには「ふるさとの燈台」など、多くの楽曲を次々と生み出しました。また、「チャンチキおけさ」では『お客様は神様です』という今でも親しまれているフレーズが生まれました。

長津は数多くの映画の挿入歌も手がけており、その多才さが評価されています。特に印象的なのは、三波春夫が紅白歌合戦の最後で歌った「元禄名槍譜 俵星玄蕃」であり、長津作品の中でも特別な位置を占めています。

音楽家としての経歴

長津義司は上京後、東京都中野区に拠点を構えました。彼は音楽業界においての活動が評価され、昭和53年から56年にかけて日本作曲家協会の理事長も務めました。1972年にはその功績が認められ紫綬褒章を受章するなど、彼の音楽への情熱と commitment が社会に広く知られる結果となりました。

音楽生活50年以上にわたり数々の名曲を手掛け、勲四等旭日小綬章も受章。長津の音楽は多くの人々の心に残り、その影響は今でも色あせることはありません。彼が作曲した楽曲は、日本の音楽シーンに多大な影響を与えました。

代表作

彼の代表作には次のような楽曲があります。

• - 『トカナントカ言っちゃって』（昭和11年10月） - 作詞: 島田磬也、歌: 榎本健一
• - 『千人針』（昭和12年12月） - 作詞: サトウハチロー、歌: 関種子
• - 『大利根月夜』（昭和14年11月） - 作詞: 藤田まさと、歌: 田端義夫
• - 『十三夜』（昭和16年10月） - 作詞: 石松秋二、歌: 小笠原美都子
• - 『君忘れじのブルース』（昭和23年11月） - 作詞: 大高ひさを、歌: 淡谷のり子
• - 『チャンチキおけさ』（昭和32年8月） - 作詞: 門井八郎、歌: 三波春夫

ほかにも多くの楽曲があり、各々が日本の音楽史において重要な位置を占めています。
長津義司はその後1986年1月10日に81歳で亡くなりましたが、彼の楽曲は今でも多くの人々に愛され続けています。彼の生涯は、日本の音楽史において不朽の名作を残した作曲家として記憶され続けることでしょう。

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