奉誠可汗

奉誠可汗（ほうせいかがん、? - 795年）は、回鶻可汗国の第6代可汗であり、薬羅葛（ヤグラカル）氏の出身です。クトゥルグ・ビルゲ・カガンという可汗号を持ち、唐からは骨咄禄毘伽奉誠可汗と称されました。彼の治世は、 অভ্যন্তরীণ抗争と周辺国との関係に特徴づけられます。

生涯

奉誠可汗は忠貞可汗の子として生まれました。貞元6年（790年）4月、忠貞可汗が少可敦の葉公主に毒殺されるという事件が発生。その後、忠貞可汗の弟が簒立しますが、すぐに国人たちによって殺害されます。混乱の中、まだ若かった忠貞可汗の子、阿啜（アチュル？）が擁立され、可汗となりました。

同年6月、大相の頡于迦斯（イル・オゲシ）が западного吐蕃征討から帰還。可汗阿啜と国人たちは彼を出迎え、ひれ伏して可汗廃立の事情を説明し、留守中の騒動を謝罪しました。頡于迦斯は事情を理解し、新たな可汗に臣下の礼を執るとともに忠貞可汗の死を悼みました。同年10月、可汗阿啜は達比特勤梅録将軍を唐へ派遣し、忠貞可汗の死を報告しました。

貞元7年（791年）5月、徳宗は鴻臚少卿の庾鋋を派遣し、阿啜を冊立して奉誠可汗としました。奉誠可汗は律支達干を唐へ派遣し、少寧国公主の喪の報告をさせました。同年8月、回鶻は吐蕃と葛邏禄（カルルク）を北庭で撃破する戦果を挙げました。奉誠可汗はこの戦いで得た捕虜を唐に献上し、唐との友好関係を深めました。

貞元8年（792年）には、奉誠可汗は薬羅葛炅を唐に入朝させています。

貞元11年（795年）2月、奉誠可汗は死去しました。彼には子がなかったため、国人は宰相である骨咄禄（クトゥルグ）を新たな可汗として擁立。これにより、回鶻可汗国における薬羅葛氏の血統は途絶えることとなりました。

奉誠可汗の死は、回鶻可汗国にとって大きな転換点となり、新たな политического時代を迎えるきっかけとなりました。

可敦（カトゥン：皇后）

咸安公主

参考資料

『旧唐書』（本紀第十三 徳宗下、列伝第一百四十五 迴紇）
* 『新唐書』（列伝第一百四十二上 回紇上）

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