女子大小路

女子大小路（じょしだいこうじ）

女子大小路は、名古屋市の中区栄四丁目に位置する賑やかな歓楽街であり、一般には「女子大」として知られています。このエリアは主に通称として使用されるが、周辺を含む広い歓楽街の名称としても広がっています。名前の通り、大学が存在した地域であり、過去には中京女子短期大学があったことからその名称が生まれたと言われています。

歴史的背景と発展

女子大小路は約280メートルの短い通りで、居酒屋、スナック、ホストクラブ、ゲイバー、風俗店、音楽系クラブ、外国人パブなど、多様な店舗が密集しています。なお、女子大小路の名称は1963年までさかのぼります。当時、名古屋東急ホテルのある場所に大学があり、周辺の店舗の経営者たちがこの通りを女子大小路と呼ぶようになりました。

さらに、1966年に起きた事件が、この名称を定着させる要因となりました。俳優の浜田光夫と葉山良二が、この地域のクラブで飲食中に暴行事件に巻き込まれ、その際に報道で「女子大小路で……」と強調されたことにより、ますます広く知られるようになりました。

賑わいと衰退

1960年代から1980年代にかけて、女子大小路は名古屋の中心的な歓楽街として賑わいを見せ、1980年代には1700軒以上の店舗が営業を行っていました。しかし、バブル崩壊以降、近隣の錦三丁目（通称：錦三）の活気に押され、客足が減少しました。それに伴い、営業店舗数は900軒ほどまで落ち込み、雑居ビルの空室率は52%にまで上昇しました。さらに、雑居ビルの数も120軒から90軒にまで減少し、多くのビルがコインパーキングなどに転用される事例が増加しています。

2009年の地価公示において、女子大小路の雑居ビルは全国で最も大きな下落率である-28.4%を記録しました。このような変遷は、名古屋の都市景観や歓楽街のシステムに深刻な影響を与えていることが分かります。

文化的影響

女子大小路は、名古屋の文化の一部としても知られています。山本正之の楽曲「名古屋はええよ!やっとかめ」や、「女子大小路のあの店で」という曲の歌詞にこの通りの名前が登場し、音楽を通じてもその存在が知られています。

この地域はまだ多くの人々に愛されるスポットであり、さまざまなエンターテイメントを求める人々で賑わっています。女子大小路は単なる歓楽街ではなく、名古屋の歴史や文化を感じさせる重要な場所でもあります。観光客や地元住民にとっても、特別な思い出が詰まった地であり、今もなお訪れる価値のあるエリアなのです。

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