女子的生活

『女子的生活』

概要

『女子的生活』（じょしてきせいかつ）は、坂木司が手がけた日本のライト文芸連作短編小説です。2013年春号の文芸誌『yom yom』において短編として発表された「女子的生活」が好評を得たため、2014年冬号から2016年春号まで全6回にわたり連載されました。そして、2016年8月に新潮社から書籍として出版されました。本作は、主人公であるトランスジェンダーの小川幹生（通称みき）と、彼女の同居人後藤との共同生活を描いた物語です。

この作品はまた、NHK総合の「ドラマ10」枠で連続テレビドラマ化されることが決まり、2018年1月に放送されました。主演は志尊淳が務め、トランスジェンダーの役作りにおいて西原さつきが指導を担当しました。

あらすじ

物語の中心となるのは、美しい女性の姿を持ちながらも実際は男性で、女性に恋愛感情を抱くトランスジェンダーの小川みき（本名：小川幹生）です。彼女はファストファッションに関わる企業で働くOLであり、同僚たちと共に忙しい日常を送りながらも「女子的生活」を謳歌しています。そんなある日、同級生の後藤が彼女の元を訪れます。

後藤はみきの変貌に驚きながらも、自身が経済的に困窮していることを打ち明け、助けを求めます。みきは彼を助ける条件として「合コン」のセッティングを提案し、やむを得ず了承します。合コン当日、自然派志向の女性・ゆいが現れ、みきと彼女は一触即発の対決を繰り広げます。「女子」同士の葛藤が様々な場面で展開され、友情や恋愛の複雑な関係性が描かれます。

登場人物

• - 小川幹生（みき）: 本作の主人公で、自身をトランスジェンダーと認識。アパレルメーカーで働く。
• - 後藤: 幼馴染でみきに助けを求めてくる。
• - かおり: みきの同僚で、ゆるふわ系のキャラクター。
• - 仲村: 同じく同僚で、中国語が得意。
• - とも: 専門学校時代の親友で、みきの過去を知る存在。

書誌情報

• - 『女子的生活』は2016年8月20日に初版が発行されました（ISBN 978-4-10-312052-0）。
• - また、本作は『この部屋で君と』（2014年発売）にも収められています。

テレビドラマの特徴

ドラマ化された際、舞台が東京から神戸に変更され、登場人物の名前や設定も一部変更されています。特に、主人公は「みき」という愛称で呼ばれ、後藤には新たに下の名が設定され、物語の性認識に関する解釈にも違いがあります。このドラマは全4回で、2018年1月から放送され、特に志尊淳の演技が高く評価されました。

受賞歴

この作品は、2018年のギャラクシー賞月間賞を受賞し、万状にわたって高い評価を得ています。また、第11回コンフィデンスアワード・ドラマ賞においても主演男優賞をはじめ、文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門の賞を受賞しました。

結論

『女子的生活』は、トランスジェンダーというテーマを扱いながら、友情や恋愛、自己犠牲といった現代的な問題に深く切り込んだ物語です。この作品は、小川みきの魅力的なキャラクターを通じて、観る者に多様な価値観を問う重要な役割を果たしています。

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