女川湾について
女川
湾は、
宮城県のほぼ中央、
牡鹿半島の付け根に位置する
湾です。東に開いた形で
太平洋に面しており、
湾口は出島と本土によって形成されています。この
湾は、
三陸海岸の南部に位置し、その複雑な地形が特徴です。
地理
湾の範囲は、
女川町の大貝埼から赤根埼を結ぶ線と陸岸によって囲まれており、
湾口部には出島が位置しています。出島と陸地の間は、幅約300
メートルの出島水道によってつながっています。また、女川
湾の南側には、大貝崎が張り出しており、その西側には五部浦
湾が広がっています。
湾の奥には女川漁港があり、
女川町の市街地が広がっています。
基本データ
国際エメックスセンターのデータ(2020年)によると、女川
湾は以下の特徴を持っています。
湾口幅:2.5km
面積:12.1km2
湾内最大水深:36m
湾口最大水深:36m
閉鎖度指標:1.39
閉鎖度指標が1以上であるため、女川湾は排水規制の対象となっています。
海洋環境と産業
女川湾は、豊かな漁場として知られており、ギンザケ、アワビ、ウニ、カキ、ホタテガイ、ホヤなどの養殖漁業が盛んです。特に、戦後には湾内の小乗浜でワカメ養殖が成功し、これが宮城県内に広まりました。また、女川湾は水深が比較的深く、大型船舶の碇泊地としても利用されてきました。
歴史
歴史的にも、女川湾は重要な役割を果たしてきました。
1611年、
スペインのセバスティアン・ビスカイノが女川
湾を測量しています。
明治時代初期には、野蒜築港の候補地の一つにもなりました。
1885年には、
イギリスの中国艦隊が投錨し、女川
湾を
軍艦停泊に適した場所と評価しました。
日清戦争後には、軍港としての利用を求める請願も出されました。
第二次世界大戦中には、女川防備隊が設置され、軍事拠点となりました。
* 終戦間際には、連合国軍の
空襲を受け、
湾内で多くの艦艇が沈没しました。
東日本大震災
2011年の東日本大震災では、女川
湾に大
津波が押し寄せ、
女川町は壊滅的な被害を受けました。
津波の最大波高は14.8
メートルに達し、漁港や市街地に甚大な被害をもたらしました。しかし、その後、復興に向けて力強い歩みが続けられています。
環境
女川
湾の水質は、全体的には良好ですが、
湾奥部では水質悪化が懸念されています。
底質は主に泥質で、岸付近では岩が露出することもあります。
まとめ
女川
湾は、豊かな自然と歴史を持つ
湾です。養殖漁業が盛んであり、また、過去には軍事拠点としても重要な役割を果たしました。東日本大震災からの復興を経て、新たな発展を目指しています。