妙玉寺

妙玉寺の概要

妙玉寺（みょうぎょくじ）は、佐賀県佐賀市本庄町鹿子に所在する日蓮宗の寺院で、その山号は「大宝山」と名付けられています。この寺院は、佐賀藩主鍋島家に関連する貴重な歴史を持つ場所であり、代々その家に仕えてきた石井家の菩提寺の一つです。特に、石井家の親族である横岳鍋島家や深堀鍋島家のための寺院であることが知られています。境内には深堀鍋島家の初代鍋島茂賢と、その殉死を共にした家臣18名の墓があり、俗に「追腹の寺」とも呼ばれています。このような背景を持つ妙玉寺は、多くの人々にとって歴史と伝統が息づく場所となっています。

歴史的背景

妙玉寺は元亀元年（1570年）に創建されたと伝えられ、その開山者は隆性院日就上人です。この寺は初め、浄円寺の一部として存在していましたが、後に独立した寺院となりました。開基は龍造寺隆信の重臣である石井忠次とされており、彼の息子・忠修が戦死した際、その死を悼んだ隆信が忠修の甥である石井常永を後継としてこの寺の創建を指示したと伝わっています。忠修は隆信を守るために戦った武者として知られ、その勇敢さは『北肥戦誌』に「無双の荒武者」の一人として記されています。

また、寺号と山号の由来は、忠次の次男である石井信忠の妻の戒名「大宝院妙玉日伝大姉」に因んで名付けられたと言われています。信忠と大宝院夫妻の息子である鍋島茂里（佐賀藩祖の鍋島直茂の養子）や、彼の弟鍋島茂賢もこの寺に帰依していることが分かります。

史跡と寺宝

妙玉寺には、鍋島茂里とその妻である月窓院の墓所、鍋島茂賢とその妻の真光院、そして殉死者18名の墓が存在します。これらの墓は、その歴史的背景から非常に重要視されており、訪れる人々にとっても大切な場所となっています。また、佐賀藩第2代藩主鍋島光茂から寄進された土地のお墨付きも寺宝として残されています。

交通アクセス

妙玉寺へのアクセスは、JR長崎本線の佐賀駅からバスを利用して約30分です。アクセスが良いため、多くの参拝者や観光客が訪れる場所となっています。

関連寺院

佐賀地域には妙玉寺の他に、常照院、浄円寺、本通寺、修善院、真龍寺など、多くの寺院が存在し、それぞれが独自の魅力を持っています。また、妙玉寺の情報は佐賀日蓮宗の公式サイトや妙玉寺のホームページでも紹介されています。

このように妙玉寺は、歴史的な意義を持ちながら、多くの人々に支えられ、現在に至っています。訪れる際には、その深い歴史と文化に思いを馳せることができる貴重な体験ができるでしょう。

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