妻沼町

妻沼町（めぬままち）

妻沼町は、かつて埼玉県北部、大里郡に存在した町です。2005年10月1日に熊谷市、大里町と新設合併し、現在の熊谷市の一部となりました。町名は、中世の「女沼」が時代を経て「目沼」、そして「妻沼」へと変化したことに由来します。

地理

妻沼町は、埼玉県の北部、県境に位置していました。利根川の氾濫によって形成された肥沃な沖積層の中にあり、標高は約30メートルと平坦な地形が特徴でした。町の南部には、利根川の治水に重要な役割を果たした中条堤がありました。

歴史

江戸時代、妻沼町は妻沼聖天の門前町として発展し、利根川の渡船場としても賑わいを見せました。

沿革

1889年4月1日：町村制施行により、幡羅郡に妻沼村、弥藤吾村、長井村、秦村、男沼村、太田村が誕生。
1896年3月29日：幡羅郡が廃止され、大里郡に編入。
1913年4月1日：大里郡妻沼村と弥藤吾村が合併、町制を施行し妻沼町となりました。
1943年12月5日：東武熊谷線が開通し、妻沼駅が開設。
1955年1月1日：長井村、秦村、男沼村、太田村と新設合併し、改めて妻沼町が発足。
1961年10月16日：町章を制定。
1983年6月1日：東武熊谷線が廃止。
2005年9月27日：妻沼町閉町式が開催。
2005年10月1日：熊谷市、大里郡大里町と合併し、新たに熊谷市が誕生。

行政

妻沼町長は、合併により廃止。

合併

熊谷市、大里郡大里町との間で合併協議会が設置され、2005年10月1日に新設合併という形で、新たな熊谷市が誕生しました。

交通

道路

国道407号
埼玉県道45号本庄妻沼線
埼玉県道59号羽生妻沼線
埼玉県道・群馬県道83号熊谷館林線
埼玉県道127号深谷妻沼線
埼玉県道263号弁財深谷線
埼玉県道・群馬県道276号新堀尾島線
埼玉県道・群馬県道301号小島太田線
埼玉県道303号弥藤吾行田線
群馬県道・埼玉県道341号太田熊谷線
埼玉県道359号葛和田新堀線

道の駅

道の駅めぬま

かつては東武熊谷線が通っていましたが、1983年に廃止されています。

名所・旧跡・観光

あじさい寺（高野山真言宗能満山能護寺）：美しい紫陽花で知られる寺院。
妻沼聖天山 歓喜院：由緒ある寺院。
妻沼グライダー滑空場：グライダー愛好家に親しまれている。

ゆかりの人物

加藤ひさし（ザ・コレクターズ）：ロックスター。
新井和響：フードファイター。
井田友平：実業家、衆議院議員、名誉町民。
青山七恵：小説家。芥川賞受賞作家。

妻沼町は、その名は消滅しましたが、歴史と文化は、新たな熊谷市の一部として今も息づいています。

もう一度検索