姜健

姜 健（カン・ゴン）について

姜 健（カン・ゴン、강건）は、北朝鮮の満州派に属する著名な軍人で、初代朝鮮人民軍総参謀長を務めた人物です。彼の本名は姜 信泰（カン・シンテ、강신태）であり、アメリカ軍からは「キングコング」と称されました。息子の姜昌柱（カン・チャンチュ、강창주）も北朝鮮の軍人として知られています。

幼少期と青年時代

姜健は1918年に慶尚北道尚州市の貧しい農家に生まれました。幼い頃、彼は家族と共に満州へ移住し、そこで成長します。彼が寧安市で学んでいた際、中国共産主義青年団に加入し、政治活動を開始しました。1930年代初頭からは抗日運動に参加し、東北抗日聯軍第5軍でパルチザン活動を行うようになりました。

この時期、彼は第5軍の政治委員として活動し、後に警衛隊の代政治委員へと昇進しました。このように、若い頃から彼はすでにリーダーシップの資質を示していました。

軍歴と北朝鮮への帰還

1940年12月、彼は北野営党臨時委員会の書記に就任。その後、1942年に第88特別旅団の政治委員、1943年秋には第4大隊長としてソ連軍で活動します。1945年9月、延吉市に到着し、ソ連軍の延吉警備司令部副司令として認識されていきます。この時、彼は多くの朝鮮人に対して軍への入隊を呼びかけ、大規模な部隊結成に成功しました。

1946年1月には東北民主連軍吉東軍区司令兼延吉警備第1旅旅長に選任され、同年7月には帰国。帰国後は朝鮮人民軍第2師団長に就任し、1948年2月には初代総参謀長に任命されました。朝鮮戦争が勃発した1950年に、彼は前線指揮部で総参謀長として指揮を執りましたが、同年9月8日に戦死しました。彼の功績を称え、最高人民会議から朝鮮民主主義人民共和国英雄の名誉を授与されました。

評価と影響

軍事戦術において高い評価を受けた彼は、忠実で従順な軍人として知られていました。兪成哲によると、金日成よりもソ連人からの信任を得ていたため、朝鮮ではなく満州に派遣されたとのことです。
許真は、彼の政治学および戦闘訓練における成績を評価し、事業組織能力や判断力においても優れていたと述べています。彼はロシア語を早く習得し、ソ連指揮官との意見交換も可能なほどに至ります。

姜健の名を冠した姜健総合軍官学校が設立されたのは彼の影響力を証明しています。また、1968年には彼の銅像が建立され、人民軍第2師団には「近衛姜健第2歩兵師団」という称号が与えられました。

勲章

姜 健は1945年9月に赤旗勲章を受賞しており、その功績を讃えられました。彼の影響は今なお色あせることなく、北朝鮮の歴史の中で重要な位置を占めています。

もう一度検索