姫路海軍航空隊

姫路海軍航空隊の歴史と活動

姫路海軍航空隊（ひめじかいぐんこうくうたい）は、日本海軍の航空部隊の一つで、特に昭和期の戦争時における重要な役割を果たしました。この部隊は、攻撃専修搭乗員の育成を目的として設立されましたが、後に特攻隊として沖縄戦に参加することになります。以下にその成り立ちと活動の歴史を詳しく見ていきます。

沿革

設立の背景

1942年（昭和17年）、兵庫県加西郡に置かれた川西航空機姫路製作所の組立工場の建設が始まり、輸送用の滑走路である鶉野飛行場が並行して整備されました。この頃、太平洋戦争の中で航空要員が不足していたため、日本各地に訓練部隊が増設されることになります。整備途上の鶉野飛行場が海軍によって目をつけられ、艦上攻撃機要員の訓練部隊としての設置が決定されました。

開隊と訓練任務

1943年（昭和18年）10月1日、姫路海軍航空隊が正式に開隊され、第十二連合航空隊に所属します。これ以降、部隊は訓練任務に従事し、航空機に搭乗する教官の指導のもと、実機での飛行訓練が行われました。

1944年（昭和19年）5月には鶉野飛行場の整備が完了し、8月には川西航空機の組立工場が操業を開始しました。これに伴い、紫電という戦闘機が運び出されるようになります。この時期は、航空要員の数を増やすための訓練が活発に行われていました。

特攻隊としての活動

1945年（昭和20年）に入ると、戦局の変化により特攻編成が始まります。2月10日には「白鷺隊」が結成され、この部隊は特攻任務につくことになります。3月23日には沖縄上陸戦が始まり、同部隊が出撃を行いました。続いて、4月には「菊水作戦」が展開され、次々と特攻機が出撃します。この作戦は、兵力が減少する中での最後の戦いとして重要視されました。

しかし、部隊は次第に活動が厳しくなり、5月5日には全ての作戦機を失ったため、姫路海軍航空隊は解散を余儀なくされます。この際、残された鶉野飛行場は本土決戦までの間、他の部隊の基地として利用されました。最終的に、終戦を迎えると、保持していた機体は焼却処分され、滑走路は放置状態となりました。

主力機種

姫路海軍航空隊が使用していた主な航空機には以下のものがあります。

• - 九三式中間練習機
• - 九七式艦上攻撃機
• - 天山

最後に

姫路海軍航空隊は、昭和の激動の時代において大きな役割を果たした部隊でした。解散後、その滑走路に関しては神戸大学農学部の新築が行われ、歴史の一部として今も残されています。このように、姫路海軍航空隊の足跡は今も私たちに多くのことを語りかけています。

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