威遠県

威遠県（ういゆえん）

威遠県は、中華人民共和国四川省の内江市に位置する県です。北緯29°22′～29°47′、東経104°16′～104°53′の間に位置し、東は資中県、西は栄県、南は自貢市、北は仁寿県と接しています。県域は西北から東南にかけて傾斜しており、丘陵や低山地帯が広がっています。

歴史

威遠県の歴史は古く、隋代の583年に威遠戍が設置されたことに始まります。その後、601年に威遠県と改称されました。唐代には一時的に婆日県と至如県に分割されましたが、634年に再び統合され、威遠県が再置されました。宋代には和義県が編入され、元代には一時廃止されましたが、1333年に再設置。明代には栄徳県に統合された後、1476年に再び威遠県として復活しました。清代には栄県に編入された時期もありましたが、1729年に再び設置され、1908年には上川南道嘉定府に直属しました。

1911年、四川保路運動が起こると、同年11月1日に保路同志軍が威遠を攻略し、独立を宣言して軍政府を成立させました。中華民国成立後、道制の変更などを経て、1935年には第2行政督察区資中専員公署に直属。中華人民共和国成立後の1950年には内江専区に属し、1985年に内江市に直属する現在に至ります。

近年では、2019年に一部の鎮が廃止・編入され、2020年には水利部の小型ダム管理体制改革深化モデル県に選ばれ、四川省文明都市にも選ばれました。また、2021年には全国農村創業・革新モデル県や天府観光名所の候補県に選ばれるなど、発展を続けています。

地理

威遠県は、四川盆地の丘陵地帯に位置し、西北から東南へ傾斜した地形が特徴です。

行政区画

威遠県は以下の鎮を管轄しています。

厳陵鎮
新店鎮
向義鎮
界牌鎮
竜会鎮
高石鎮
東聯鎮
鎮西鎮
山王鎮
観英灘鎮
新場鎮
連界鎮
越渓鎮
小河鎮

人口

2022年末の戸籍人口は約68万3千人ですが、実際の常住人口は約53万人です。近年は人口減少傾向にあります。

交通

威遠県は、以下の高速道路が通り、交通の要衝となっています。

蓉遵高速道路
成宜高速道路
内荣高速道路
自隆高速道路

鉄道貨物路線も複数存在します。

資威線
帰連線
連楽線

高速鉄道の蓉昆高速鉄道 成宜線も開通予定です。

経済・産業

農業と工業が盛んです。

農業

良質な食糧、油、豚、野菜、ヤギ、蚕桑、麻竹、茶、レモンなどを生産しています。七星椒、カブ、イチジクなどの特色ある農産物も栽培されています。

工業

冶金、建材、化学工業、食品が主要な工業です。

食文化

威遠県で最も有名な郷土料理は「羊肉湯」という羊肉で作られたスープ料理です。

教育機関

威遠県には、多くの中学校と小学校が存在します。

威遠中学校
威遠県竜会中学
競力学校

関連項目

四川料理
四川盆地
* 成渝経済区

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