嫉妬 (1971年の映画)

映画『嫉妬』(1971) 解説

映画『嫉妬』は、1971年に石原プロモーションが製作し、貞永方久が監督を務めた日本映画です。原作は、藤本義一の同名小説であり、主演は岩下志麻、共演に浅丘ルリ子を迎えています。嫉妬という感情に翻弄される人間の心理を描いた作品です。

あらすじ

物語は、主人公である野口姿津子の夫が、クラブのママと心中するという衝撃的な事件から始まります。しかし、クラブのママは奇跡的に生き残り、夫だけが死亡するという結果に。姿津子は、夫を奪われたことへの激しい嫉妬心に苛まれます。そして、夫を死に追いやったクラブのママへの復讐を決意し、その女が経営する店でホステスとして働き始めるのです。そこで彼女は、様々な人間関係と複雑な感情が渦巻く世界に足を踏み入れ、嫉妬心と復讐心に燃えながら、事件の真相を追い求めていきます。

キャスト

野口姿津子：岩下志麻
永井扶美子：浅丘ルリ子
池沢達也：細川俊之
野口高史：加藤潤
妹節子：槙摩耶
芳子：中村美代子
亮一：岡浩也
岡村部長：南原宏治
佐伯課長：土紀洋児
可奈子：高樹蓉子
章子：秋とも子
綾：茅淳子
道子：牧まさみ
玲子：横山あさの
刑事：山本幸栄
女中：坂田多恵子

スタッフ

製作：江夏浩一、礒田啓二、銭谷功
監督：貞永方久
原作：藤本義一
脚本：貞永方久、成田孝雄
撮影：加藤正幸
照明：藤林甲
美術：梅田千代夫
録音：橋本文雄
編集：渡辺士郎
音楽：池野成
助監督：村川透、堀内孝三
現像：東洋現像所
* 製作：石原プロモーション

作品の魅力

岩下志麻と浅丘ルリ子という、当時の日本映画界を代表する二大女優の競演が見どころです。嫉妬という感情に苦しむ女性の心理を、岩下志麻が凄みのある演技で表現しています。また、浅丘ルリ子は妖艶な美しさで、物語に深みを与えています。監督の貞永方久は、嫉妬という感情がもたらす人間の狂気を、映像美と心理描写で見事に描き出しています。石原プロモーションらしい、豪華なセットや衣装も見どころの一つです。

映画『嫉妬』は、嫉妬という普遍的な感情をテーマに、人間の愛憎と狂気を描いた作品として、今もなお多くの人々を魅了し続けています。

もう一度検索