子供銀行券

子供銀行券とは

子供銀行券は、日本銀行券を模倣した玩具の一種です。主に子どもたちが、お店屋さんごっこのような遊びを通じてお金の使い方を学ぶために利用されます。また、トランプなどのパーティグッズを模したものも存在します。

主な入手場所

子供銀行券は、玩具店や100円ショップなどで販売されているほか、お菓子のおまけとして付属していることもあります。

市場価値について

子供銀行券は、市場での買い取り価格と販売価格の差が非常に大きいのが特徴です。例えば、100円ショップや玩具店などで日本円と交換することはできますが、売却する際はリサイクルショップなどで非常に低い価格でしか買い取ってもらえません。そのため、金融資産としての価値は基本的にないと考えられています。

発祥

子供銀行券の発祥は明確にはなっていませんが、1950年頃に発売された玩具「貯金あそび」で、すでに「子供銀行券」という表記が用いられていたことが確認されています。

デザインと規制

子供銀行券は、カード程度のサイズで作られたり、意匠がデフォルメされていることが多いです。しかし、本物の紙幣と紛らわしいものは、通貨及証券模造取締法に抵触する可能性があります。これは子供銀行券に限らず、玩具の紙幣全般に言えることです。

多様な名称

紙幣を模した玩具には、「子供銀行券」のほかに、「玩具銀行券」、「見本銀行券」、「贅沢銀行券」など、さまざまな名称が用いられています。

硬貨型の玩具

子供銀行券と同様の玩具として、硬貨を模したものも存在します。これらは多くの場合、「日本国」ではなく「子供銀行」と表記され、材質はプラスチックであることが一般的です。

子供銀行券の誤用と事件

子供銀行券は、当然ながら本物の紙幣ではありません。そのため、実物の紙幣と誤解させて使用すると詐欺罪に問われる可能性があります。以下に、その事例をいくつか紹介します。

贅沢銀行券による詐欺事件

2013年には、「贅沢銀行券」と名付けられた一万円札を模倣した付箋が、盛岡市のイオンで使用される事件が発生しました。この付箋は、裏面が白紙で、金額も「百万円」と表示され、福沢諭吉の表情も変更されていましたが、サイズや色合いが本物と酷似していたため、店員が騙されてしまいました。この事件で使用された「贅沢銀行券」には、人物名が「贅沢諭吉」と表記され、製造元も「贅沢付箋印刷局製造」と書き換えられていました。

コンビニエンスストアでの事件

同じく2013年には、名古屋市のコンビニエンスストアで、上記と同様の「贅沢銀行券」を使用してフライドチキンを購入した男性が逮捕されました。

見本銀行券を使用した事件

大阪では、高校生2人が「見本銀行券」と書かれた「百万円札」を両替に使用し、逮捕される事件が発生しました。

援助交際における事件

2017年には、子供銀行券をカラーコピーし、援助交際相手の女性に「5万円」として渡した男性が、通貨及証券模造取締法違反の容疑で逮捕されました。

まとめ

子供銀行券は、あくまで子供のおもちゃであり、実際の通貨としての価値はありません。誤った使い方をすると、法に触れる可能性もあるため、注意が必要です。子供銀行券を使用する際は、その目的と限界を理解し、適切に扱うように心がけましょう。

関連情報

偽札
通貨偽造罪
コスモス (玩具メーカー)#ニセ1万円硬貨
絵銭
厭勝銭
南極ドル

もう一度検索