子宮体癌

子宮体癌：原因、症状、検査、治療、そして予防

子宮体癌は、子宮の内膜と呼ばれる組織から発生する悪性腫瘍です。女性にとって深刻な病気ですが、早期発見と適切な治療により、完治の可能性が高まります。この記事では、子宮体癌について詳しく解説します。

症状

子宮体癌の初期症状は、月経とは関係のない不正出血です。出血量は少量の場合もあり、おりものに混ざって褐色に見えることもあります。その他、排尿痛、性交痛、下腹部痛などがみられる場合もあります。症状に気付いた場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。

原因

子宮体癌の原因は、まだ完全に解明されていませんが、いくつかのリスク要因が挙げられています。

肥満: 子宮体癌患者の約40％が肥満であり、肥満は重要なリスク要因の一つとされています。
出産経験の有無: 出産経験がない女性は、リスクが高い傾向があります。
閉経年齢: 閉経が遅い女性は、リスクが高まります。
ホルモン療法: タモキシフェン（乳がん治療薬）やエストロゲン（更年期障害治療薬）の服用は、リスクを高める可能性があります。
月経開始年齢: 早期に月経が始まった女性も、リスクが高くなる可能性があります。
糖尿病: 糖尿病は、子宮体癌のリスクを高めることが知られています。
家族歴: 近親者に大腸がん患者がいる場合、リスクが高くなる可能性があります。
月経不順: 無排卵月経などの月経不順も、リスク要因となります。
高齢: 加齢もリスクを高める要因の一つです。

予防

子宮体癌を予防するためには、以下の点に注意することが重要です。

禁煙: 喫煙は、多くの病気のリスクを高めます。
節度のある飲酒: アルコールの過剰摂取は避けましょう。
バランスの良い食事: 野菜や果物を中心とした、バランスの良い食事を心がけましょう。
適度な運動: 定期的な運動は、健康維持に役立ちます。
体重管理: 肥満や痩せすぎは避け、健康的な体重を維持しましょう。

検査

子宮体癌の検査には、以下の方法があります。

細胞診: 子宮内膜の細胞を採取し、顕微鏡で癌細胞の有無を調べます。
内診: 膣から子宮や卵巣の状態を触診します。
直腸診: 直腸から子宮の状態を触診します。
腫瘍マーカー検査: 血液検査や尿検査で、癌細胞から分泌される物質を調べます。

治療

子宮体癌の主な治療法は、手術による子宮、卵管、卵巣の摘出です。進行度に応じて、放射線療法や化学療法が併用されることもあります。

統計

国立がん研究センターによると、2019年の女性の子宮体癌患者数は約17,880人で、乳がん、大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がんに次いで5番目に多いがんです。近年、子宮体癌の発生率は増加傾向にあり、高齢化と肥満の増加がその要因の一つと考えられています。

まとめ

子宮体癌は、早期発見と適切な治療が非常に重要です。リスク要因を理解し、定期的な検診を受けることで、早期発見の可能性を高めることができます。気になる症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

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