子連れ狼 (曲)

橋幸夫「子連れ狼」：時代を彩った名曲

橋幸夫の115枚目のシングル「子連れ狼」は、1971年12月25日に日本ビクターから発売されました。この楽曲は、小池一雄原作の劇画『子連れ狼』のイメージソングとして制作され、橋幸夫にとって1969年の「京都・神戸・銀座」以来、2度目のオリコンBEST10入りを果たしました。

制作の背景

楽曲制作のきっかけは、橋幸夫の楽曲「いつでも夢を」を担当したビクターのディレクター、武田京子が、大阪で公演中の橋の楽屋を訪れ、『子連れ狼』の劇画を渡したことでした。この出会いから話が進み、楽曲が制作されることになりました。作詞は原作者の小池一雄、作曲は吉田正が担当しました。

楽曲の特徴と影響

楽曲発表後、橋幸夫は自身の舞台で「子連れ狼」を演目に取り入れ、拝一刀役を何度も演じました。橋自身もこの楽曲を「思い出深い」と語っています。

「子連れ狼」はオリコンチャートで6週間、最高10位にランクインするなど、ロングセラーとなりました。1972年には、第14回日本レコード大賞・大衆賞を受賞したほか、日本歌謡大賞特別賞、日本有線大賞郵政大臣賞など、数々の賞を受賞しています。

また、1972年の第23回NHK紅白歌合戦では、橋幸夫自身がこの楽曲を歌唱し、その際にはレコードデビュー前のキャンディーズがバックコーラスを務めました。

映像作品との関連

「子連れ狼」は、劇画『子連れ狼』を原作とした映像作品でも使用されています。

1972年公開の映画『子連れ狼 死に風に向う乳母車』では、インストゥルメンタル版が挿入歌として使用されました。
同じく1972年公開の映画『子連れ狼 親の心子の心』では、少女合唱によるコーラス版が挿入されました。
1976年のテレビドラマ『子連れ狼 (萬屋錦之介版)』では、第3部の主題歌として、橋幸夫と若草児童合唱団による歌唱が使用されました。ドラマのオープニングでは、楽曲の前に、拝一刀が大五郎に生きる道を選ぶか死ぬ道を選ぶかを問いかけるシーンが挿入されていましたが、テレビ局側の要望により、現在知られているバージョンに改められたという経緯があります。
2004年のリメイク版『子連れ狼』（北大路欣也主演）では、加藤登紀子によるカバーが挿入歌として使用されました。

楽曲情報

タイトル: 子連れ狼
歌手: 橋幸夫
発売日: 1971年12月25日
作詞: 小池一雄
作曲・編曲: 吉田正
レーベル: 日本ビクター

カップリング曲

シングルには、以下の楽曲が収録されています。

刺客道
作詞:小池一雄、作曲・編曲:吉田正

収録アルバム

「子連れ狼」は、以下のアルバムに収録されています。

橋幸夫ベストヒット (2015年)
橋幸夫 ザ・ベスト (2012年)
橋幸夫ベスト～盆ダンス～ (2005年)
橋幸夫スーパーベスト (2005年)
橋幸夫全曲集 (2003年)
橋幸夫が選んだ橋幸夫ベスト40曲 (2000年)
* その他多数

まとめ

橋幸夫の「子連れ狼」は、時代劇の世界観を見事に表現した楽曲として、多くの人々に愛され続けています。劇画、映画、テレビドラマと様々なメディアで展開された『子連れ狼』のイメージを reinforced し、橋幸夫の代表曲の一つとして、その名を音楽史に刻んでいます。

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