学校法人南陵学園

学校法人南陵学園について

学校法人南陵学園は、静岡県菊川市に本部を置く学校法人です。以前は学校法人国際開洋学園という名称で運営されていました。現在、静岡県と和歌山県で複数の学校を運営しています。

概要

2009年、当時の理事長であった井脇ノブ子氏が、生徒数減少を理由に学校の統合と理事長辞任を発表しました。その後、理事長は菊池伸幸氏に交代しましたが、学校統合計画は一時見送られました。しかし、2011年には民事再生手続きを開始しています。

設置している学校

現在、南陵学園が運営している主な学校は以下の通りです。

菊川南陵高等学校（静岡県菊川市）
和歌山南陵高等学校（和歌山県日高郡日高川町）

旧校名に「海洋」と付いていましたが、両校とも海に面していない場所に位置しています。

国際開洋学園時代の問題点

国際開洋学園時代には、以下のような様々な問題が指摘されていました。

借入金未返済

国際開洋学園は、住宅金融公庫や日本私立学校振興・共済事業団から多額の借入金がありましたが、2002年頃から返済が滞っていました。負債総額は、財務諸表上で約8億6800万円、登記簿上で約8億3000万円に上るとされています。

生徒数の減少

当時の理事長であった井脇ノブ子氏は、借入金返済が滞っている理由について、生徒数の減少による経営悪化を挙げていました。最盛期には生徒数が360人いましたが、当時120人にまで減少していたと主張しています。

債務不存在訴訟

住宅金融公庫からの約3億5000万円の借入金返済が滞り、連帯保証人の相続人が返済を求められました。相続人は、法人が作成した委任状の署名が偽造されたものであるとして、法人や住宅金融支援機構を提訴しました。相続人側は、連帯保証人が高齢であったことも不自然であると主張しています。

住宅金融公庫とのトラブル

井脇ノブ子氏は、住宅金融公庫の担当者から「保険で殺したら全部できるやろうが」という発言があったと主張していますが、住宅金融支援機構はこれを否定しています。

債務返済訴訟

日本私立学校振興・共済事業団は、国際開洋学園に対して4億7800万円を融資していましたが、返済が滞ったため、3億2000万円の返済を求めて訴訟を起こしました。その後、両者間で和解が成立しています。

選挙支援

井脇ノブ子氏が衆議院議員選挙に立候補した際、法人傘下の高等学校の教員が選挙活動に動員され、1ヶ月近く授業が正常に行われなかったという証言があります。

劣悪な寮生活

国際開洋第一高等学校は全寮制でしたが、寮の食事の質が悪く、朝食は飯と味噌汁に肉団子2つ、昼食は食パンとジャムだけというメニューが続きました。また、ボイラーが故障したまま放置され、生徒は水のシャワーや水風呂を利用していたとされています。

地元とのトラブル

国際開洋第一高等学校は、地元業者との取引をほとんど中止されていたため、職員による買い出しで食料を調達していました。過去には水道料金の未払い問題も発生しており、当時の町長が学校側に支払いを求めたこともありました。

まとめ

学校法人南陵学園は、設立当初から様々な問題を抱えながら運営されてきました。特に国際開洋学園時代には、経営難や借入金問題、生徒の劣悪な生活環境などが問題視されていました。これらの問題は、学校法人の運営体制や財務状況の改善が求められる要因となりました。

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